畧は「やつし」と読んで、浮世絵ではパロディーものである。つまり平安貴族社会の物語を卑近な江戸町人の姿で描いたものと言うことになる。ところが浮世絵には同じような作品に「見立伊勢物語」というように「見立」という語もよくつかわれる。「畧」と「見立」の違いには専門家の難しい研究議論があるようだが、例えば赤穂浪士が町人姿になっても本質は侍であることには変りなく「町人姿に身をヤツシ」で、個人的判断、私的推量に依って示される事柄が見立で、それが事実か本質的なものか否かは問わない。だから「見立通り、見立違い」もあって、絵師が「伊勢物語」を平安風に描こうが江戸風にしようがさしつかえないということになる。むしろ違うものを敢えて別の物とみなす、例えば藁人形を親の敵にみなして稽古するようなのが見立てではないか。
さてそれはともかく今回の作品、当然54 点は有ったと思われるが、掲載の13点のみしか見当たらなかった。
四点揃いの筈なのに、画がダブって五点あるのだが実は上下段で異なる版のようである。
上段のタイトルの漢字の下には「こと」「いご」などとあるが下段にはない。
さらに左右も上部や背景の描き方が違っていて、三つの版があったようだ。
私のブログや豆本の材料の画像は、ネット上のあちらこちらを探し回って拾い集めかき集めてくるのだが、複数画像がセットになった物はこの収集が大変で数の多少関わらず揃えるのが容易でなく簡単には集まらない。一つには浮世絵だろうが外国物だろうがセット全部を纏めて展示しているサイトは滅多に見当たらず、一部分のものであることが多い。そして同内容のサイトを探し回っても同じ画像ばかりで不足画像は見付からないことがほとんどである。
下の白雪姫の文字シリーズもこのように纏まった形のサイトはどこにも無くてやっと揃った時には締め切り後と言うことで、もったいないから全部並べてみた。
なにしろ読書週間中の上に 魔女資格二級検定試験が来週あるし・・・
一見若そうだが、彼女達は全部百歳以上。
黒馬に乗った魔王子様は何時来るかしら ・ 此の恋叶うべし ・ ハイ チーズ
以前はこういうのがスタンダードスタイルだったんだがのう。
十四の春に帰るすべなし 昔の姿今何処・・・