巴御前の絵は、鎧を着けた武装姿がほとんどだが、別の女姿のものもある。
三枚目は酔っぱらって柱にしがみ付いているのではない。木曽義仲討ち死にのあと、和田義盛に捕えられ鎌倉で頼朝と会見する。その時怪力のほどを見せよと命じられ屋敷の柱を揺すると地震のようにぐらついたという場面である。結局巴は和田の妻となり朝比奈三郎義秀を産む。その後剃髪して尼となり九十余歳で亡くなったということである。
歌川芳員 歌川国芳 歌川国芳
歌川豊国 歌川国芳 勝川春好
◎ 木曽義仲には山吹御前というもう一人の愛妾がいて、これもなかなかの女傑のようだが詳しいことは判らない。
巴とも仲がよく、二人とも戦いに参加したように描かれているが、平家物語では病で都に留まったと記されている。
上段最後の春好の絵は瀬川菊之丞の巴と岩井半四郎の山吹のようである。
歌川国芳
揚州周延 歌川国芳 歌川国貞
◎ 江戸時代スタイルの 巴の剛力ぶりを描いたものらしいが、話の内容は私には判らない。
歌川国芳
◎ 巴・板額・山吹と静・更科・大井子という六女傑に見立てた明治の名優
豊原国周
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