初代広重晩年の作品ではあるが、一枚刷りの錦絵ではなく、「絵本」とあるごとく全10篇からなる版本である。
10篇といっても、9篇まで刊行して初代は亡くなり、最後は二代目広重によって完成する。
大半は見開き2ページで一図となるものなので、見やすさとページを減らすことのために豆本は横長の画集とした。
それでも 約230図のほかに 各篇の前後に描かれた鶴亀などの吉祥絵なども含めて250ページぐらいにはなるのでとうてい一冊では無理で、上下二分冊にせざるを得なかった。ただし製本の段階で、二冊を裏表一冊にする製本で一纏めにしてある。