昨日は花見どころじゃありませんでしたな。
本日は少し持ち直したところで、広重さんに江戸の桜の名所をガイドしてもらいやしょう。
上野寛永寺 花は結構なんでげすが、ここは堅苦しくっていけねぇや。
上野不忍池 こちらは同じ上野でものんびりでがしょ。
浅草奥山 花の雲鐘は上野か浅草か ってね,学がありましょ。
吉原仲之町 上野の弁天様よりこちらの弁天様の方が血がかよってまさぁね。
同 よっ、きれいどこがお揃いでおでましですよ。
同 何時まで見てんだよ。ときに桜は咲いてましたっけかね。
隅田川
品川御殿山
王子飛鳥山
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彼岸も過ぎて桜の季節になったのだが、今年はなかなか春らしい感じにならないで花見気分が出にくいようだ。
それどころか今朝は雪。「雪中尋梅」の絵は多くあるが「雪中観桜」は絵になるだろうか。
だからせめて絵を眺めてそれらしい気分を先取りしよう。
鈴木春信 西川祐信
勝川春好
菱川師宣 富岡英泉
宮川長春
歌川広重
歌川広重
菊川英山
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アポロとマルシァスのタイトルなのにミダス王が登場している作品三点。作品
Cima da Conegliano Giobanni Battista Tiepolo
Noel Coype Johann Karl Loth 「アポロ・パン・マルシァス」という変な題。
◎ 特に問題になる点はないが、女性はミネルヴァと思われる。マルシアスの笛はショームではなくポムマーという同属の楽器らしい
Tintoretto
◎ 下の二作品に皮剥ぎ場面が加わった作品で女性はミネルヴァか。
Agnolo Bronzino
◎ 明らかにマルシァスの話の中に右端手前のミダスが登場している作品。
Melchior Meierr
◎ タイトルは「アポロとマルシァス」だが、左端にパンとミダスがいて、右端は様子を覗うミネルヴァらしい。
そうなるとこれは二つの別な話が一つになったハイブリッド絵画ということになる。
Andrea Schiavone
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アポロとの腕比べでは、パンにしろマルシアスにしろ、それぞれの得意とする楽器で挑戦することが話の主眼なので別の楽器では文字通り話にならないはずなのでる。
確認しておくと、パンはサテュロスという種族の一員の個有名だからパンという種族があるわけではない。
下の三点はすべてパンといっているが、最初以外は決め手がない。アウロスという楽器はマルシァスと結びついているのでパンとする方が無理がある。シングルパイブのショームは決め手にはならないのだが、チャルメラなどのオーボエ属のアウロスの片割れとしてもパンにはならない。
パンパイプっていうから食べられるのかと思った。 ショームない話
◎ パンらしからぬ「ミダスの審判」
Jacob Jordaens Jacob Jordaens
Gillis van Coninxloo
Carel van Savoyen
Abraham Govaerts
不詳 竪笛ではなく横笛になっている。
Cima da Conegliano 管楽器が弦楽器になって「アポロとマルシァス」となっている。すると中央はミダスではない ?
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確認しておくと、パンはサテュロスという種族の一員の個有名だからパンという種族があるわけではない。
下の三点はすべてパンといっているが、最初以外は決め手がない。アウロスという楽器はマルシァスと結びついているのでパンとする方が無理がある。シングルパイブのショームは決め手にはならないのだが、チャルメラなどのオーボエ属のアウロスの片割れとしてもパンにはならない。
パンパイプっていうから食べられるのかと思った。 ショームない話
◎ パンらしからぬ「ミダスの審判」
Jacob Jordaens Jacob Jordaens
Gillis van Coninxloo
Carel van Savoyen
Abraham Govaerts
不詳 竪笛ではなく横笛になっている。
Cima da Conegliano 管楽器が弦楽器になって「アポロとマルシァス」となっている。すると中央はミダスではない ?
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「ミダス王の審判」の絵には詳細に眺めると問題が出てくるものが結構ある。
リラ竪琴のアポロ、パンフルートのパン、パンを指すミダス、アポロを示す山の神トモロスという標準的な作品と昨日問題提起をした二作品とをまず比較されたし。
いずれも既出。小はクリック。
アポロの楽器がリラではなくヴァイオリンになっており、パンは竪笛になっている。
アポロはリラの名手として名高く単身のアポロ像ではリラを手にするものが多い。
ただアポロがリラ以外の楽器でも大きな問題ではないが、パンは話の展開からしてパンパイプ以外の楽器では辻褄が合わない。
とりあえず、今日は比較的無難なヴァイオリン対パンフルートの作品。
Johann Rottenhammer & Brueghel 既出 アポロは竪琴だがミダス王が分かりにくい作品
Hendrick Clerck これも既出だが、両端の女性たちはミユーズ、ミネルヴァ
Hendrick Goltzius これも女達はミネルヴァとミューズ、下中央はウラニアと思われる。
上の作品カラーリメイク作品 Bartholomeus Spranger 既出のこの作品は上の部分を描いたものか。
School Of Fontainebleau Andrea Schiavone
Palma Giovane
Jan Brueghel the elder and Jacob de Backer 不詳
不詳
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リラ竪琴のアポロ、パンフルートのパン、パンを指すミダス、アポロを示す山の神トモロスという標準的な作品と昨日問題提起をした二作品とをまず比較されたし。
いずれも既出。小はクリック。
アポロの楽器がリラではなくヴァイオリンになっており、パンは竪笛になっている。
アポロはリラの名手として名高く単身のアポロ像ではリラを手にするものが多い。
ただアポロがリラ以外の楽器でも大きな問題ではないが、パンは話の展開からしてパンパイプ以外の楽器では辻褄が合わない。
とりあえず、今日は比較的無難なヴァイオリン対パンフルートの作品。
Johann Rottenhammer & Brueghel 既出 アポロは竪琴だがミダス王が分かりにくい作品
Hendrick Clerck これも既出だが、両端の女性たちはミユーズ、ミネルヴァ
Hendrick Goltzius これも女達はミネルヴァとミューズ、下中央はウラニアと思われる。
上の作品カラーリメイク作品 Bartholomeus Spranger 既出のこの作品は上の部分を描いたものか。
School Of Fontainebleau Andrea Schiavone
Palma Giovane
Jan Brueghel the elder and Jacob de Backer 不詳
不詳
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ミダス王の審判作品は70点ほど集まっていて、ミダス、アポロ、パンの三者に、山の神・トモロスが加わり、さらにその他大勢という構成で似たような絵になるのは当然なのだが、子細に見てみると重要なものが別のものに変わっていたりする。
今日の作品にも或る物が別なものになっている二作品を混ぜてあるのだが気づかれただろうか。
二作品中の或る物は異なった物である。
Filippo Lauri
Stefano Tofanelli
Peter Paul Rubens
Jacob Jordaens
Frans Francken the Younger
Francesco Primaticcio Roman School
Niccolo Berretton Frans Floris
Janssen van Nuyssen Janssens Emile Levy
Johannes Glauber
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今日の作品にも或る物が別なものになっている二作品を混ぜてあるのだが気づかれただろうか。
二作品中の或る物は異なった物である。
Filippo Lauri
Stefano Tofanelli
Peter Paul Rubens
Jacob Jordaens
Frans Francken the Younger
Francesco Primaticcio Roman School
Niccolo Berretton Frans Floris
Janssen van Nuyssen Janssens Emile Levy
Johannes Glauber
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アポロは牧羊神パンとも技比べをしているが、この話を描いた絵画にはもう一人の人物、ミダス王が登場する。
というよりも、ミダス王の話の中の一挿話としてアポロ対パンのコンテストが語られるのである。
ミダス王は触れるものすべてが黄金になるように願ったために云々という彼の黄金狂の人物である。
もはや女神達は省かれるかエキストラ役でしかないので本ブログの主旨から離れているのだが、成り行き上もう少しお付き合い願いたい。
アポロの竪琴とパンのシュリンクス・パンパイプの競技でミダスは山の神トモロスなどとジャツジを務めることになる。絵によって主審とか副審の違いがあるが、彼、または彼一人だけがパンを勝者としたために怒ったアポロによって 「音楽を聴き分けることもできない耳などロバの耳と同じだ」とロバの耳に変えられてしまう。その後は「王様の耳はロバの耳」という理髪師の話になるのである。
絵画は競技直後の耳を長くされたミダス王をメインに描かれており、タイトルもほとんどが「ミダス王の審判」となっている。
Domenichino Noel Halle Joseph Paelinck
Peter Paul Rubens Michel Corneille the elder
Laurits Tuxen Gaspare Diziani
Roman Schoo
Sebastiano Ricci
Pierre Mignard
Simon Floquet
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というよりも、ミダス王の話の中の一挿話としてアポロ対パンのコンテストが語られるのである。
ミダス王は触れるものすべてが黄金になるように願ったために云々という彼の黄金狂の人物である。
もはや女神達は省かれるかエキストラ役でしかないので本ブログの主旨から離れているのだが、成り行き上もう少しお付き合い願いたい。
アポロの竪琴とパンのシュリンクス・パンパイプの競技でミダスは山の神トモロスなどとジャツジを務めることになる。絵によって主審とか副審の違いがあるが、彼、または彼一人だけがパンを勝者としたために怒ったアポロによって 「音楽を聴き分けることもできない耳などロバの耳と同じだ」とロバの耳に変えられてしまう。その後は「王様の耳はロバの耳」という理髪師の話になるのである。
絵画は競技直後の耳を長くされたミダス王をメインに描かれており、タイトルもほとんどが「ミダス王の審判」となっている。
Domenichino Noel Halle Joseph Paelinck
Peter Paul Rubens Michel Corneille the elder
Laurits Tuxen Gaspare Diziani
Roman Schoo
Sebastiano Ricci
Pierre Mignard
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サテュロスの一人マルシァスは拾った笛で周りの連中を楽しませ、アポロの竪琴より素晴らしいと賞賛されていた。
絵によって、マルシァスは通常の人間のように描かれ、また笛もシングルパイプになつている。
Sir Edward Coley Burne Jones 不詳
そこで両者は演奏比べをすることになった。
Hans Thoma Pietro Perugino
審査員はミューズたちが勤めることになったが、当然ながらアポロが勝者となり、がっくりして笛を落とすマルシアス。
John Melhuish Strudwick
マルシァスは取り押さえられて罰を受けることになる。
Jacob Jordaens
下はこの話の絵だとは思ったが、右の女性が何をやっているのか分からなかった。革袋の酒か水を飲んでるようだがこの話と何の関係もない。暫くあれこれ考えてみてもさっばりわからなかった。そして先日アウロスの説明をして気がついた。
多分この女性はミネルヴァで革袋ではなく笛の一種バグパイプを吹いてるのではないか。笛を吹く顔を笑われ、水に映った顔に嫌気がさして笛を捨てる場面だあろう。よく見るとマルシアス之持つ笛にも袋の模様が少し見える。
要するにこの絵画も時間の異なる三場面をひとつの絵画にしたものなのである。
Michelangelo Anselm
アポロが処罰を命じているところ。
Raphael Sanzio
その罰は木に逆さ吊りにして、生皮を剥ぐという恐ろしいものである。これこそがミネルヴァの呪いであった。
ティティアンの絵がそれであるが、上の絵のように普通に縛り付けた形も多くみられる。
この場面を描いたものはたくさんあるのだが、当ブログとは離れている内容なので二点にとどめる。
Luca Giordano Titian
ミューズたちではなく、マルシァスファンの女達が「マルちゃん可哀そう」と嘆き悲しみその涙は川になったという。
Domenichino Salvator Rosa
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絵によって、マルシァスは通常の人間のように描かれ、また笛もシングルパイプになつている。
Sir Edward Coley Burne Jones 不詳
そこで両者は演奏比べをすることになった。
Hans Thoma Pietro Perugino
審査員はミューズたちが勤めることになったが、当然ながらアポロが勝者となり、がっくりして笛を落とすマルシアス。
John Melhuish Strudwick
マルシァスは取り押さえられて罰を受けることになる。
Jacob Jordaens
下はこの話の絵だとは思ったが、右の女性が何をやっているのか分からなかった。革袋の酒か水を飲んでるようだがこの話と何の関係もない。暫くあれこれ考えてみてもさっばりわからなかった。そして先日アウロスの説明をして気がついた。
多分この女性はミネルヴァで革袋ではなく笛の一種バグパイプを吹いてるのではないか。笛を吹く顔を笑われ、水に映った顔に嫌気がさして笛を捨てる場面だあろう。よく見るとマルシアス之持つ笛にも袋の模様が少し見える。
要するにこの絵画も時間の異なる三場面をひとつの絵画にしたものなのである。
Michelangelo Anselm
アポロが処罰を命じているところ。
Raphael Sanzio
その罰は木に逆さ吊りにして、生皮を剥ぐという恐ろしいものである。これこそがミネルヴァの呪いであった。
ティティアンの絵がそれであるが、上の絵のように普通に縛り付けた形も多くみられる。
この場面を描いたものはたくさんあるのだが、当ブログとは離れている内容なので二点にとどめる。
Luca Giordano Titian
ミューズたちではなく、マルシァスファンの女達が「マルちゃん可哀そう」と嘆き悲しみその涙は川になったという。
Domenichino Salvator Rosa
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笛を吹いているのはミネルヴァ(アテナ)で、笛の名前はアウロスAulosという。
アウロスはミユーズのうちのエウテルペ愛用の楽器として描かれる。右二点は既出。
◎ ある時ミネルヴァは二本の角を手に入れ笛を作った。その笛を神々の前で吹いたところジュノーとヴィーナスから吹く顔がおかしいと笑われた。怒ったミネルヴァは笛に呪いをかけて川に捨てた。その笛を拾ったのがサテュロスの「マルシアス」である。
下のFrancesco Granacciの絵は絵巻物のように笛を捨てる女神、拾ったマルシァス、喜ぶマルシァスの三つの場面を並べて描いたものである。
◎ 彼がその笛を吹くと、周りのニンフや動物たちがうっとりと聴き惚れ、アポロの演奏より素晴らしいと褒め称えた。
それを耳にしたアポロは・・・という話と、慢心したマルシァスは・・・というのと二通りあるが、ともあれ両者が演奏対決をすることになったのである。
一方、パンの方もアポロと演奏コンテストをするという別な話もあるのである。
予備知識の話が長引いたが、次回から本題の方へ戻るはずである。
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