「きれいな流れ」という意味の「玉川」は日本各地に点在する。
その中で古い和歌に詠まれた名所、「歌枕」として著名な六か所を「六玉川」と言って、それぞれの歌の内容を絵画にしてセットにした作品、更に六人の女性を絡めた「風流六玉川」という浮世絵作品は数多くある。
左から
山城 井出の玉川 駒とめてなほ水かはん山吹の花の露そふ井手の玉川 藤原俊成
近江 野路の玉川 明日も来ん野路の玉川萩こえて色なる浪に月宿りけり 源俊頼
摂津 三島の玉川 見渡せば波のしがらみかけてけり卯の花咲ける玉川の里 相模
武蔵 調布の玉川 玉川にさらす手づくりさらさらに昔の人の恋しきなぞや 拾遺集
調布やさらす垣根の朝露につらぬきとめぬ玉川の水 藤原定家
陸奥 野田の玉川 夕されば汐風みちてみちのくの野田の玉川千鳥なくなり 能因法師
紀伊 高野の玉川 忘れても汲みやしつらん旅人の高野の奥の玉川の水 空海
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その中で古い和歌に詠まれた名所、「歌枕」として著名な六か所を「六玉川」と言って、それぞれの歌の内容を絵画にしてセットにした作品、更に六人の女性を絡めた「風流六玉川」という浮世絵作品は数多くある。
左から
山城 井出の玉川 駒とめてなほ水かはん山吹の花の露そふ井手の玉川 藤原俊成
近江 野路の玉川 明日も来ん野路の玉川萩こえて色なる浪に月宿りけり 源俊頼
摂津 三島の玉川 見渡せば波のしがらみかけてけり卯の花咲ける玉川の里 相模
武蔵 調布の玉川 玉川にさらす手づくりさらさらに昔の人の恋しきなぞや 拾遺集
調布やさらす垣根の朝露につらぬきとめぬ玉川の水 藤原定家
陸奥 野田の玉川 夕されば汐風みちてみちのくの野田の玉川千鳥なくなり 能因法師
紀伊 高野の玉川 忘れても汲みやしつらん旅人の高野の奥の玉川の水 空海
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女性歌人六人を選び歌とともに示したもの
小野小町 思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを ※第五句目が異なっている
和泉式部 もろともに苔の下には朽ちずして 埋もれぬ名を見るぞかなしき
清少納言 たよりある風もや吹くと松島に よせて久しきあまの釣り舟
伊勢 みわの山いかに待ち見む年ふとも たづぬる人もあらじと思へば
赤染衛門 やすらはで寝なましものをさ夜ふけて かたぶくまでの月を見しかな
小式部内侍 大江山いくのの道の遠ければ まだふみもみず天の橋立
※ 小町の絵だけは何となく歌と絵の関連が解る気がする。
歌は、夢で恋い慕う人を見て嬉しかったのに、目覚めた後のむなしく侘しい気持ちを詠んでいる。
絵の女は起きたばかりで歯を磨こうとしているのだが、いまだ空虚な気持が去らずぼんやりしている・
こんなところでどうだろうか。
小野小町 和泉式部 清少納言
伊勢 赤染衛門 小式部内侍
小式部内侍の別版
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小野小町 思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢と知りせば覚めざらましを ※第五句目が異なっている
和泉式部 もろともに苔の下には朽ちずして 埋もれぬ名を見るぞかなしき
清少納言 たよりある風もや吹くと松島に よせて久しきあまの釣り舟
伊勢 みわの山いかに待ち見む年ふとも たづぬる人もあらじと思へば
赤染衛門 やすらはで寝なましものをさ夜ふけて かたぶくまでの月を見しかな
小式部内侍 大江山いくのの道の遠ければ まだふみもみず天の橋立
※ 小町の絵だけは何となく歌と絵の関連が解る気がする。
歌は、夢で恋い慕う人を見て嬉しかったのに、目覚めた後のむなしく侘しい気持ちを詠んでいる。
絵の女は起きたばかりで歯を磨こうとしているのだが、いまだ空虚な気持が去らずぼんやりしている・
こんなところでどうだろうか。
小野小町 和泉式部 清少納言
伊勢 赤染衛門 小式部内侍
小式部内侍の別版
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古今集の六歌仙に六人の女性を対応させたものだが、それぞれの関わり合いはわかりかねる。
ただこの作品、しかも六枚まとまったものは滅多に見られないと思う。
在原業平 小野小町
僧正遍照 喜撰法師
大友黒主 文屋康秀
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ただこの作品、しかも六枚まとまったものは滅多に見られないと思う。
在原業平 小野小町
僧正遍照 喜撰法師
大友黒主 文屋康秀
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Hans Zatzka Gerard De La Vallee
Caesar Philip Henri de Toulouse-Lautrec
Nikolai Alexandrov Maximilian Lenz Franz Stuck
Jose de Madrazo Louis Comfort Tiffany
Louis Icart Ignaz Stern Tintoretto 春と夏
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Giovanni Battista Tiepolo Francesco Albani
Nicolas_Poussin Nicolas_Poussin
? 冬を追い払う春 J.Guarana
Siemiginowski Jules Joseph Lefebvre Adolf Lins Brent Bergman
Carlo Maratta Giovanni Battista Tiepolo
? Emile Auguste Pinchart
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「フローラ」は、「春」となっているものも見受ける。
Edouard Bisson Pierre-Auguste Renoir
Johann Subic Jean Joseph Taillasson
Andre Charles Voillemot Baron Francois Gerard Claude Charles Bourgonnier
Cornelis le Mair Josef Wenzel Suss Timeless Faces
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Johann Subic Jean Joseph Taillasson
Andre Charles Voillemot Baron Francois Gerard Claude Charles Bourgonnier
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日本では春風は東風、西風は秋だが、西欧では西風がフローラを愛する春の風として描かれる。
Nicolo Bambini
※ 似て非なるもの
下の三点はどれもフローラとゼピュロスの絵に見えるが、左が「フローラと西風」、中は「ブシケとクピド」、右は「マリアの受胎告知」である。
西風は蝶の羽、クピドは鳥の翼が決め手。同じ鳥の翼の天使でも百合の花(マリアの象徴)を持つのが受胎告知である。
Adolphe Bouguereau Francois Gerard Giovanni Odazzi
※ 左の男は西風ではなく、肌の色、特異な髪形から半獣神サティルスと思われる。
右はフローラとゼピュロスに扮した貴族母子の肖像画。
Hendrik Van Balen
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Nicolo Bambini
※ 似て非なるもの
下の三点はどれもフローラとゼピュロスの絵に見えるが、左が「フローラと西風」、中は「ブシケとクピド」、右は「マリアの受胎告知」である。
西風は蝶の羽、クピドは鳥の翼が決め手。同じ鳥の翼の天使でも百合の花(マリアの象徴)を持つのが受胎告知である。
Adolphe Bouguereau Francois Gerard Giovanni Odazzi
※ 左の男は西風ではなく、肌の色、特異な髪形から半獣神サティルスと思われる。
右はフローラとゼピュロスに扮した貴族母子の肖像画。
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春または花の女神フローラはこれまでも何度か取り上げているが、画像は違うものである。
Rudolf Hausleitner Byam Shaw Valentine Walter Bromley
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