川端康成「伊豆の踊子」、宮田雅之の作品集、藤城清治作品集の豆本である。この方々の作品の出版ともなれば当然著作権が問題になる。
ところで私たちが個人的に作る豆本のような場合は著作権はどうなるのだろうか。もちろん販売営利を目的とせず、趣味で僅少部数を作る場合の話である。
「伊豆の踊子」の豆本を川端康成の記念館に寄贈したい旨を問い合わせたところ、この著作権云々ということで辞退された。
著作権に関する相談窓口に問い合わせてみると、販売や公共機関などで公開するのは支障があるが、個人的に知り合いに差し上げる程度なら私的使用のコピーということで差し支えないとのことであった。
予想されるような内容だが、実は「著作権」とか「版権」などかなり素人には曖昧不明瞭で分かりにくい。例えば、「踊子」を講習会などで見本に見てもらう程度なら問題ないらしいが、記念館などで単に飾り物として置いておくだけでもだめらしい。一方A社が編集して作った芥川の作品集などには版権はないからB出版社がそっくり真似してもいいようで、したがって私の作った豆本には私的使用の範囲内の話としてなおさら版権などないそうである。
まあ私自身の豆本に関しては、著作権などとは無縁のようだ。