ビスケットで有名なのはフランスの「ルフェイヴル・ユティル」なる会社で「LU・リュ」と呼ばれていた。
特に、アルフォンス・ミュシャやサラ・ベルナールとの関係で知られている。
◎ ミュシャのポスター カレンダーを転用したものとその後の改訂版
◎ ミュシやデルフィン・アンジェルラス、アドルフ・ピオといった人気画家のカード。最後はポスター。
なるほど、これなら捨てるのはもったいない。
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またおまけカードに戻って・・・・
ビスケット会社のもので、世界の国々と、ある地域の美人カード。
アメリカの女性 オランダの女性 スペインの女性
イタリヤの女性 スイスの女性 ロシアの女性
ノルマンディの女性 アルザスの女性 アルルの女性
ブルターニュの女性 フランドルの女性 中東の女性
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過去にも取り上げているが、歌麿が好んで描いた三美人がいる。
浅草観音近くの茶屋の難波屋おきた、両国の煎餅商の高島屋おひさ、吉原の女芸者(花魁ではない)富本豊雛で寛政三美人と評された。
上・豊雛、下左・おひさ、下右おきた 左図と同じで添えられた歌の中にキーワードがある。
名前が書かれていなくても、持ち物や着物の柄などにそれぞれの家紋が描かれていて見分けられることもある。
三人を含めた七福美人。これは特定し難い。上右ひさ、下左二人目きた、三人目豊雛か? 勝川春潮の作品でも区別は可能である。
左きた、観音奉納の絵馬と着物の柄の家紋。 中ひさ 着物柄の「高」の文字と煎餅の袋、上の高砂の絵は意味不明。 右豊雛 着物に家紋
◎ 三者をただ並べて描くのではなく、直接対決で勝負を競っている絵もある。
先述の狐拳をする三人 提灯の文字で特定できる。もちろん三すくみのアイコで勝敗なし。
囲碁対決するおひさ・おきた。豊雛は判定役か。応援は七美人に登場した橘屋おたつと●●屋おせよ。
腕相撲対決 行事は豊雛ではなく幇間のようである。
首っ引き対決 応援二人は不明・
細田栄之 狐拳対決のひさときた。右きたの着物に桐の紋がある。
勝川春好 虎拳対決 小田原屋みきという新人登場。
虎拳も狐拳と似ていて、虎退治の和藤内の話から和藤内は虎に、虎は和藤内の老母に、母は和藤内に勝つ。
きたは虎を踏まえた仕種の和藤内、ひさは虎、みきは杖をついた老婆で、これまた三すくみの勝負なし。
美人同士の対決ではないが、こんなのもある。
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江戸・京・大阪の三女性を並べた作品。
◎ 三人を一枚に描いたもの。
利信・重長は袖に都市名が記されている。
歌麿の「三ケ乃津」は三都のこと。上から江戸・大阪・京のようだが無記名なのではっきりしない。当時は髪型で区別できたのかもしれない。
奥村利信 西村重長 喜多川歌麿
葛飾北斎
◎ 三都の並び順に注目されたい。
石川豊信 タイトルの最後に「左・中・右」とあるので問題ない。
鳥居清倍 後ろの暖簾に都市名があるが 最上部の「左右」が逆で指定通りにすると不自然な構図になる。
鳥居清満 江戸と京が入れ替わるが、やはりこれも左右が逆でこの理由がわからない。
歌川国貞 上の丸内の文字が右から「全盛遊」「三津の」「合い拳」となるし配列もこの順しかない。拳とは「狐拳」で両手の仕種で勝ち負けを争うゲーム。この場合は仕種をする前段階のようである。
歌川国貞 これも上と同様で、「大阪・庄屋」「江戸・狐」「京・猟師」のアイコの状況。
※ この絵は 「江戸、鳥居清満」「京と大阪、鳥居清広」の作品である。
最初に見た時はAの並び、左から「京・大阪・江戸」の順であった。
しかしこれだと顔の向きが互い違いで纏まりがない。するとB「大阪・江戸・京」の並びのものに出会った。
江戸と京は別人の作だがほぼ同じ構図なのでCの「大阪・京・江戸」の 並びにしても見た目には大差ない。
さて、どの並びが適切と考えられようか。特にBとCではどちらでもいいと思うのだが。
A
B
C
●私の推定では「B」。理由は作者。
清広は清満の門人であるから師の作品を中央にして左右に分かれる並びが、土地の位置関係による配列のCよりよいのではないか。
さればこそCは見当たらないだろうし、Aは特に何も考えないで並べたとしか思えない。
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おまけカードは、またまだ続くのだが、いったん中休みをとって別口。
女性三人をまとめた美人画は西洋も日本も多く見られる。
特に浮世絵では一人ずつ別々に描かれた三枚を並べて一作品としたものが多い。
ただ、それらも仔細に見るといくつかの形がある。
◎ それぞれはほとんど独立していて一枚ずつの単独作品になっている。
しかし、ポーズとか顔の向きや背景などによって並べ方にもちゃんと順序がある。
例えば、最初の豊国では国も時代も異なる「三美人」だからどのように並べてもよさそうだが、三者の姿勢ばかりではなく背景に注意すると「春の桜 夏の牡丹、秋の紅葉」になっていことからこう並べざるを得ない。季節順なら右からも可能だがそうなると両脇がそっぽを向いた並びになってしまう。
歌川豊国
菊川英山 「和歌三神(人麻呂とか住吉明神とか諸説あり)」のもじり
◎ 背景などに連続性があって三枚で横長のの一作品となるもの。個々の独立性は薄く、三者は対等同質である。
歌川豊国
貞斎泉晁
歌川国貞
鳥居清満 「深川娘三幅対」
喜多川歌麿 背景からすれば一連の作品だが、独立性は強い
歌川国郷 インド・日本・中国の異質のものをを比較対等に描いたもの。三枚揃わないと意味がない。
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チョコレート会社のカードなどの少数のセットをいくつか。
当初からこの程度だったかどうかは不明。
◎ これは何のカードかわからない。
◎ チョコ会社のものらしいのだが、意味のわからないセット
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リービッヒカードは、まだまだ面白いものがたくさんあるのだが、少し目先をかえてみよう。
こういったおまけカードは他にもチョコレートなどの菓子類や生活用品などにもついていて、それぞれ捨てがたい。
これは、ビスケットの会社のものらしいが、なかなかの美人揃い。
ムーア人 チリ人 ロシア人
フランス人 日本人 スペイン人
スイス人 イタリヤ人 スコットランド人
ドイツ人 オランダ人 スエーデン人
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◎ ヨーロッパの都市と女性の衣装
Venice Stockholm
Edinburgh Antwerp
Haarlem Budapest
※ Dinner Courses
スープ 魚料理 アントレー
肉料理 野菜 デザート
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◎ オペラの女性というセットで、2セット12枚からなる。
一枚にアルファベットAからZの頭文字の女性が順に二人ずつ描かれている。JとWは無くて計24人である。
Aはベルディの「アイーダ」のアムネリス、Cはビゼー「カルメン」、Dは「オテロ」のデスデモナ、Eはワグナー「ローエングリン」のエルザ等々といった具合である。Bはベッリーニという人の「テンダのベアトリーチェ」というマイナーなオペラである。
わからないのはKの日本人である。てっきり「蝶々夫人」と思い込んでいたが、それならCまたはBだろうが文字を崩してあるので読めない。「Kemciu」みたいにも見えるがどっちにしろ意味不明である。
2セット目は省略する。
※ 各国の扇を描いたもの。
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◎ 「私たちの祖母」というセットで、若き日のお祖母さんの美少女ぶりとその頃の光景が描かれたもの。
19世紀初頭から十年ずつに区切って半ばまでだから、一番年上と年下では五十歳ほど差があることになる。
1800-1810 1810-20 1820-30
1830-40 1840-50 1850-60
※ 昆虫図鑑のごとき、ヨーロッパの蝶とその幼虫。
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