豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

渓斎英泉「傾城道中双六」という豆本

2010年09月18日 | 豆本
    

 この本、別名を「見立吉原五十三対」ともいい、以前に東海道ものの一つとして登場させたことがある。江戸吉原内各店の売れっ子花魁55人を選んで、東海道各宿場と組み合わせたものである。風景は別枠で描かれ、花魁の姿が手前に大きくある。
 図は冒頭の、富士を望む日本橋と、扇屋の花扇という花魁である。
 日本橋と花扇が特に関連があるというのではなく、各宿駅に一夜を過ごしてまた去ってゆく旅人と、花魁のもとで一夜を明かし別れてゆく客とを重ねて、花魁を宿場に見立てたというのであろう。

 これも以前に登場した「名妓三十六佳人撰」のように各花魁ごとの絵エピーソードをえがいたものではなく、個々の花魁一人を大きく描いたものだから、その豪華な衣裳なども克明にえがかれていて、美人画として素晴らしいものであるる
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