豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

Allegory of the four continents  四大陸のアレゴリー

2014年03月04日 | 今日の美女
 ソチ五輪が終了した。
 あのオリンピックのシンボルマークの五輪が世界の五大陸を意味していることは周知のことである。この五つの大陸とはアフリカ・アメリカ・アジア・ヨーロッパ・オセアニアであるということもまたしかり。
 ところが美術の世界で各大陸を女性に仮託して描く「大陸のアレゴリー」では「四」大陸となっているのが普通である。古い時代には、と言ってもアメリカ大陸発見後ということだが、ニュージーランドとオーストラリアについては認識外だったようで、オセアニアが除外される。
 因みにフィギュアスケートの「四大陸選手権」は、ヨーロッパを除いた四つの大陸である。
 

 四大陸のアレゴリーの場合も、一枚の中に主に四人の女性として描かれたものと、個々の大陸が四点セツトになっているものとがあるが、一枚物は四大陸の特質の表現よりも、何かある事柄と四世界との関わり合いを示す形が多い。
 下の左はスペインのフィリップ二世の権力を示すもので、下の四人はヨーロッパ、アフリカ、アジア、アメリカと小さく書かれている。
 次の二点はキリスト教の四大陸への関わりをしめすものらしい。 
    

 左の絵では四大陸が王と王妃としてあらわされ、左側がヨーロッパ・アメリカ、右がアジア・アフリカ。
 右の絵では左側にアジア・アフリカ、右側にアメリカ・ヨーロッパが女性として描かれている。ヨーロッパがなぜ牛の背に凭れているかといえば、ヨーロッパの語源たる「オイロパとゼウス」の神話に拠っている。

  

 四大陸の中でもヨーロッパの優位性を表していると思われる作品三点。
 中は、中央のヨーロツッパ主人に仕える三大陸と思われる構図ではなかろうか。
 右は「アフリカとアメリカによるヨーロッパに対するサポート」と題されていている。

  

 左は四大陸に対するキリストの勝利というようなことらしい。キリストの足元に四大陸の王がいる。
 右はピーター・ルーベンスの四大陸。アフリカ以外は決め手がない。
  

 この作品は横長のカーブした面に描かれたのを別な角度から二分割したものらしく左右の二場面をかさねても真中で合わない。この絵もヨーロッパ優位を示しているか。
 左がヨーロッパとアメリカ、右がアジアとアフリカ。


 この作品と対になるアジアとヨーロッパがあるはずだが、入手不可。
 


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