豆本三昧我褸芥(がるぁくた)ノート & 美人画あれこれ

日本の名作文芸と東西の名画の自作豆本の内容紹介のほか、その資料として集めている東西の美人画をいろいろ紹介しています。 

Sine Cerere et Baccho friget Venus

2018年03月01日 | 今日の美女
 この「Without Ceres and Bacchus, Venus Would Freeze  ケレスとバッカスが居ないとヴィーナスは凍えてしまう」というテーマは数年前に取り上げているが、今回はなるべく異なる画像での再出である。

 これらの作品については、多少の予備知識が無いと何を描いたものか分らない。大急ぎで必要な知識を並べておく。
   ケレス ローマ神話の大地の女神で 豊穣・農作の神。小麦を代表として果物などと三日月型の鎌を持つ。パン食べ物の意味を表す。
   バッカス 酒ワインの神として葡萄の実や葉、グラスなどを持つ。飲み物としての意味を表す。
   ヴィーナス 息子のクピドとともに愛を表している。
 西欧ではパン・ワインはキリストの肉と血としてのいみもあり結局この言葉は、生命を支える食べ物や飲み物がなければ愛も凍えてしまう、ということになる。

  この言葉を書きこんだ版画とか 言葉の意味を具象化した絵画が多くあるが、その表現にはいくつかのパターンがある。
 最初の二点のようにケレス・バッカスは描かれていないがヴィーナスが麦と葡萄を手にしている。あるいは二神が背景として遠くに描かれたものなど。   
    Agostino Carracci               Hendrik Goltzius                       Pietro Liberi
    

  寒さに凍えるヴィーナスとクピドを大きく描いたもの。 
                                               Peter Paul Rubens
  

  逆に 立ちさる二神を前面にしてヴィーナス達を背景にしてあるもの。
          Bartholomeus Spranger  二点                                   Noel Coypel the Elder
    

    Domenico Piola                                        George G. Bullock
  

 鍛冶場で暖をとるヴィーナスと二神を並列させたもの。
    Giacinto Gimignani                     


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