下町のパンを食べてみませんか?

千住、緑町ゆうやけ通り下町のパン屋パレット

今週の新作

2007-04-22 01:46:05 | パンのパレット

今週は新たに2点のパンを焼いてみました。
一つはアップル・ラムレーズン・シナモン・ケーキクラムをデニッシュ生地で
包んで干瓢巻きのような感じ。
もう一つはクロワッサンにバジルペーストの組み合わせです。

 

どちらもお薦めです。
それに今週はメロンパンにトレードマークを描いたパンの注文を
頂きました。ちょっと冒険して作ったメロン皮が想像以上にイケて
好評でしたので、いずれ何かの形で販売したいと思います。
シーサーや熊の顔も描けると楽しいと思いますが、
時間とコストの関係でもっと簡略化したモノになると思います。
大昔に流行ったスマイルバッジの図柄なんかが最適なんですがね。

友人の暮す町、僕が遊ばしてもらっている町に大きな火災が発生しました。
最近の湿度の高さは気休めだったかも知れません。20棟弱の家が
被害にあいました。中には戦争の空襲で焼けなかった古い家屋もあった
そうですが、残念ながら今回の火災からは逃れられませんでした。
TVでは古い家屋が燃えている映像、それだけじゃ千住の何処か
分りませんでしたが、新聞の写真を見てビックリ!!
炎をバックに柳原商栄会の看板が見えるではありませんか!!!
今年の正月には町の守り神、
あのシーサーのフラッグを付けていた街路灯なんです。
火元の家業を聞いて更に驚きました。その店の前にもシーサーフラッグが
あったと記憶していたからです。同業はもう一軒あるとも聞きましたが・・・
急いで友人に電話をしましたが出ません。
でも、呼び出し音が聞こえましたから家は残ってると判断しました。
その後は何度電話しても「話し中」でしたので彼の家族はいると確信しました。
ならば、音楽祭同様に彼の家は炊き出しの前線基地になっているかも
しれないと想像しました。彼の母親は腰を痛めていますから
あまり動けず、恐らく部屋でじっとしてるしかないと思いました。
お米も水も大丈夫だとすると・・・僕に出来る事。
そういえばケーキの先生が言っていました。
家庭の温かさのアイテムの一つにケーキがあり、
そう考えてケーキを勉強し始めた話し。
ご飯はあっても人心地のつく物?デザートはまだ無いと考えました。
火災に遭われたご家族全てには僕の力では何もできあせんが
その方達を支援している人達のバックアップなら微力ながら
できるかも知れない。おばさんや炊き出し婦人部隊の顔が浮かびました。
おばさんに食べてもらうケーキ、短時間にある程度の数を作れる形。
きっと深夜の火事で寝不足、疲労困憊してるハズ。
口解けの良いケーキ。偏見かも知れませんがおばさん達に
和菓子を兼ねた和風のケーキでいこうと考えました。

 生クリームとコシアンを合わせて大納言を
トッピングしてみました。小倉あんだとカットで豆がジャマになるかも知れません
から生にはコシアンを合わせました。作り方はシベリアと同じです。
混ぜてみるとラベンダー色のクリームになりました。
その後、他の友人から正確な場所の連絡が入って彼らが無事と知りました。
仕事に区切りをつけて火災現場を通って彼の店に顔を出すと
疲れ切った彼らがいましたがシーサーのフラッグを飾っていた地域の
店は皆延焼を免れていました。
ソコは消防車の入れぬ道幅、道が迷路のように入り組んだ町なのです。
火災現場は神社と通りを挟んだ場所で神社には消火栓が在ったのですが、
実際には使われる事無く終わったそうです。
消防士が迷ってしまう迷路のような道が何本もあるのですが、
その事は逆に町を知っていれば何方向からも放水できたということなんですね。
彼は店の近くのお客様の家に消火器を持って駆けつけたそうですが、
呆然としている住人に何もしてあげられなかったそうです。
火の手が迫って来るのを見ているだけで、延焼していく家を
ただ見ているだけしかなかったそうです。
それほど遠くない将来、関東地方には大きな地震が来ると
言われていますが、地震後の火災に備えて何が出来るのか
考えておく必要があると思います。
彼は自分達住人が使える消火栓が欲しかったと言っていました。
同感です。気休め、危険だとしても見てるだけより何倍もの威力がある筈です。
消火器の使用訓練も大切ですが、火災を想定した住民の避難や
消防士を地理に明るい地元民が誘導する方法も考えておく
必要がある町も存在します。
「第三出動」で沢山の消防車が来たと聞いても火災現場に一番近い
神社の消火栓が使われなかった現場ではピンと来なかったそうです。
責任の追及をする心算はありませんが、せめて今回の経験を
生かして欲しいと思います。こんな時は昭和三十年代を色濃く残す町に
住む事の難しさを感じますが、いろいろなシュミレーションをしておく
必要があると思うし、無駄にはならないと考えます。
今後、何もせずに運任せ、風の方向任せじゃ教訓が生きません。
今回、不幸中の幸いなことにシーサーのフラッグを
付けていた地域が延焼しなかったのは単なる偶然、
運が良かっただけだと思うんです。
神頼みは自分達のできる事をやってから後の事です。
大将!頑張って住民の使える消火栓を是非設置してくださいね。
消火栓にステッカーを貼る時にはデザイン引き受けますよ。
その機会には僕はまた念力込めて描きますからね。

足立区議会議員の投票日です。
各議員候補の事務所には多くのオジサンやオバサン達が詰めていました。
皆同じようにイキイキ、ハツラツとしていました。
病院の待合室とは大違い。
誰かに必要とされる事が人を薬の何倍も元気にさせるのですね。
たぶん、それは年齢性別に関係の無い事だと思いました。

もう藤の花も満開ですね。