それは日曜日です。
日曜日の夕方は「笑点」「シャボン玉ホリデー」を見るのが習慣でした。
時代は白黒テレビが半数以上の一般家庭に普及した頃だったと
思います。ザ・ピーナツとクレイジー・キャッツのリーダー
ハナ肇さんのコントは欠かさず見ていたような気がします。
病の床の父(ハナさん)に娘(ピーナッツ)が毎回同じセリフ
「おとっつあんお粥ができたわよ」で始るコント・・・
深刻な状況を笑いに変える事をおばあちゃんは不謹慎とも
思ったかもしれませんが、それは可笑しく今も覚えています。
淀川長治さんの「日曜洋画劇場」はその後で、
映画を見終わる頃、僕は休日の終りを感じたんだと記憶します。
昨今の中学受験の六年生には考えられないような生活でした。
数学の先生が苦手で数学の勉強も遠慮がちだったのですが、
大人になってから中学入試の算数問題を解いてみたら
小学5年生に遡れば解けると気付き、問題の引っ掛け場所を
見つけるのがコロンボ気分で楽しくなりました。
今日は普段の数倍のブリュレを焼きましたが、大きなボールや
バットの数が足りず、アレをコレに入れ換えて・・・
水と器の関係の入試問題を思い出しました。(笑
キリスト者の方々は日曜礼拝を欠かさずに出席するのだろうか?
家族でお休みの日に外出は・・・・
だとしたらパン屋も同じようなものですね。
明日のクロワッサンを仕込んで折って・・・
サンドイッチのパンやパンドミ、ハード系のパンの元種仕込みと
始めるとキリがありません。月曜の朝に回すこともありますが
かなりハードな月曜日の朝になることウケアイです。
ドウコントローラーは焼いてから作る作業が可能なので
使っているパン屋さんも少なくありません。
仕込んで分割、成形ときたら醗酵ではなく冷凍するのです。
翌朝の任意の時間にセットしておけば解凍、醗酵と
コントローラーが準備しておいてくれます。
職人は醗酵が終り焼く段になって登場すれば朝一番にする
仕事は仕込みではなくパンの焼きから始められて
早朝のお客様にも焼きたてのパンを提供できるのです。
ただし、初期のコントローラーはトラブルも多く職人にとって
便利だけどパンが美味しくなることとは別問題でした。
分割機も一度に沢山の生地を分割計量してくれますが、
手の平でグルテンを休める「まるめ」の作業は
パンと対話するようで効率を優先させない楽しさも味わえます。
コントローラーはパン生地が冷凍される時にマイナス4℃を
いかに早く通過して冷凍させるかが課題だったように思います。
水分が氷の結晶になる時に結晶の大きさが決まる問題が
マイナス4℃のあたりにあったと思います。
どちらの機材も勧められるのですが、まだその気になれません。
車やバイクと同じくマニュアル好きなのかも知れません。
バイクのWGP最終戦がスペイン・バレンシアであります。
1位と2位の差は僅かで勝者がチャンピオンになると
思われるレースです。イタリアのロッシは史上最強の
ライダーだと僕は確信しています。
彼が初めてWGPに登場した125ccのレースから
もう10年前後も見ています。F-1の皇帝は引退しますが、
彼は来年もまだ走り続けます。まだ20代半ばですが
間違いなく歴史に残るライダーです。
無理をしないでコンスタントに仕事をするには連休以外は
完全に仕事から離れられないパン屋は誰にも勧められる
仕事とは思えません。家族を失う方も見て、ある意味で
ハードな世界です。でも楽しい反面、失うモノもあるのは
パン屋に限った話ではありませんね。