Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

Helena Rasku-Puttonen学部長及びEmma Kostiainen副学科長との昼食

2005年10月10日 | Weblog
昼食の時間として12時から14時までの時間を準備してくれて,Puttonen(プットネン)教育学部長とKostiainen(コスティアイネン)教員養成学科副学科長が昼食に招待してくれた。お二人とも女性である。食事は,煉瓦造りの大学の教員食堂で,好きなものを自分で取っていく。先にPuttonen学部長が先導しながら,料理の取り方を教えてくれた。

副学科長が1時間で途中退出してからは,Puttonen学部長が目の前でいろいろと話をしてくれる。結局2時間をフルに使い,フィンランド全体やユバスキュラ大学での教員養成のシステム,歴史など,さまざまなことを尋ねることが出来た。

教育学部では我々二人の訪問を教授会等で全学部的に周知してくれているらしく,授業への訪問等,十分に親切な対応を期待できそうである。心から感謝したい。

写真は,C棟ロビー近くで開催されている,80歳のご婦人の絵画展。通路に写真のように絵を展示し,即売もやっている。自転車ばあちゃんだけでなく,このように一人一人が生き生きと自分の活動を行っている様子が興味深い。学内には,若い学生だけでなく,年配の人も数多く見かける。本当に開かれているとは,このような状態をいうのだろう。

このような様子を見ると,アートには力があることが分かる。アートは社会と関わることによって,自らの価値を確かめることができる。
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教員養成学科長Jorma Ojala教授へのインタビュー

2005年10月10日 | Weblog
最初のインタビューはJorma Ojala(ヨルマ・オヤラ)先生。Elisa(Heimovaara)さんの部屋のすぐそばにある研究室に入ると,入ってすぐにこの人だと分かった。日本国内でフィンランド商務部の発行する『SISU』の教育特集記事で顔を知っていたのだが,『SISU』で見たよりももっと髪が短く少し印象が違う。机には,その『SISU』が置かれていた。日本から送られてきたのだろう。私がこのような離れた国に来ることと合わせ,今日の地球の狭さとそれを可能にする情報の速さを感じる。

インタビューの目的は,義務教育世界一という評価を得ることのできた最大の要因,フィンランドの教師の力量の高さの秘密を探ることだった。いくつか印象的だったことを簡単にメモしよう。

○教師の仕事をするためには「教育理論」が大切。昔はフィンランドでも,教師になるために教育内容の実践ばかりをやっていだ。

○以前は違ったが,現在のフィンランドの国家カリキュラムは最低限のみを示している。今は教師が責任を持って子どもたちの教育の内容や方法を決めており,それを可能にしたのは,教師に教育学的な背景があるから。

○学生が卒業のために論文を書くことは,理論の勉強を進めるために非常に重要。

○学生は,教育学の勉強と教科内容の勉強とを併行して行っている。そのことで教科内容の学習が深まり,教科内容の勉強をするだけだった昔より,成果が高くなっている。どのように教えようかと考えながら学習できるからだ。昔は,学習した内容をすぐに忘れる学生が多かった。

○フィンランドの大学では,高校生の卒業試験成績のTOP10%の成績の学生が教育学部に入学してくる。

インタビューは1時間の予定を大幅に超過し,1時間50分という時間を割いて頂いた。更に,質問があったらまた次の機会にインタビューをしても良いとの言葉で,再度Elisaさんに日程調整をお願いすることにした。

写真は,一番出入りすることの多い,C棟のロビー。フィンランドの誇るアールトのデザインによる建物だ。
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Heimovaaraさんとの初対面

2005年10月10日 | Weblog
ユバスキュラ大学を初めて訪問した。今日最初の,そしてフィンランド訪問最初の予定が,C棟のロビーでElisa Heimovaala(エリザ・ヘイモバーラ)さんと初対面すること。Elisaさんはユバスキュラ大学のInternational Liaisonで働いており,この大学内でのさまざまな訪問のコーディネートをしてくれることになっている。昨日のうちにユバスキュラ大学C棟は確認済みなので,間違うことなくそのまま直行できた。

ロビーではいろいろな人がいて,どの人かわかりにくかった。しかし,きっと我々アジア人は,フィンランドの人たちから見て一目瞭然だろう。分かったらHeimovaaraさんの方から声をかけてくれるだろうと思っていた。時間を少し過ぎて,すてきな笑顔の女性が歩いてきた。真っ黒でカジュアルなコスチュームだ。にこにこと笑いながら我々の方に向かって歩いてくるので一目で分かった。立ち上がり,挨拶。Elisaのオフィスに行ってから今日の予定や大学の説明を聞き,記念撮影。
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