”イラガ”
もう半月以上前、8月の末の事である。
「あっ、いたとって」。
庭でカミさんが呼ぶ。
「取ってなのか撮ってなのか」。
私の辞書には撮ってしかない。
「これだ、この間刺されてものすごく痛かった」。 まだ跡が残っていると言う。
私も小学校の時、学校のエゴの樹の枝にぶら下がっていて、すごい痛みが走った。
その時は、何に刺されたのか分からなかったが、毛虫も居たので、多分この種の虫だったのだろう。
それにしてもこの虫の造形。若緑の色の見事さ。
ずんだの皮でくるんだチョコケーキ。
イラガを撮って数日後、畑で珍しい豆の花を撮っていたら、出来かかりの豆を見つけた。
私はこの珍しい豆の姿に、先日撮ったイラガを連想してしまった。
これはどんな豆になるのだろう。
昨夜、帰ったら。お勝手のまな板の上に、見慣れない緑の物体。
聞いたら、珍しい豆だと言って数本もらったのだという。
長さ10cmほど。湯がかれてワカメのような緑色で上の写真をそのまま大きくした形だ。
煮ても型が崩れず立体を保っている。 水浸しになったバンドネオンみたいだ。
種を食べるのではなくさやを食べるのだという。
「食べられるの?」。返事を聞くより早く口に入れていた。
「私はちょっと」とカミさん。青臭さはなく、香草っぽい香りがした。
しまった。撮っとけばよかった。 これを言いたいがためにイラガから始まった今日のブログ。