ベーレンライター新シューベルト全集の欠点
昨日は長所を書いたので、本日は欠点を書く。ちょっとヤバげな企画か?(爆
1曲のソナタの内「完成楽章」と「未完成楽章」が全く別のページに置かれている
「ソナタ楽章」とほぼ特定されている曲が「小品集I」に収められている
この2点だけである(キッパリ)
3/28の演奏会では、「変ニ長調ソナタ D567」がこの欠点に悩まされた。「第1楽章 → 第2楽章」だけは何1つ問題なくスムースに進む。「第2楽章 → 第3楽章」で楽譜を「ソナタI → 小品集I」に取り替える。「第3楽章 → 第4楽章」で元の「ソナタI」に戻した上、付箋紙を付けておいた後ろの「未完成楽章」の箇所に譜めくりする。さらに「第4楽章コーダ最後の17小節」で、「変ホ長調稿 D568」から移調した楽譜を用意しておいた。
・・・が、実際の作業であった。「未完成楽章が多いシューベルト特有の問題」も含んでいるのだが、「完成楽章」と「未完成楽章」を分けて収録しているのは、ベーレンライター新シューベルト全集だけであり、ヘンレ版でも王立音楽院版でもウィーン原典版でも「1つのソナタ手稿」は続けて収録されているので、大きな手間ではある。「全曲演奏会第1回の時の ハ長調ソナタ D840」で既に経験していたことだが、結構面倒なことだけはご報告させて頂きたい。
D593/2 のスケルツォは、なぜか「全ての楽譜」で「小品集」に収録されている。「D568/3」との相関関係はどの資料にも書かれているのに、「ソナタ集」には収録されない不思議な曲。今後を考えると、D505 などでまたまた手間が掛かることがはっきりしている(泣
ベーレンライター新シューベルト全集は1冊づつが「ハードカヴァー」で重いので、楽譜の移動が(肉体労働的に)重いのだ。直前まで、佐伯周子は練習を積み重ねるので、宅配便では間に合わない。毎回、「行き」は手持ちが必須である。「D625 + D505」は後回しにしてしまいそうな予感がふと頭をよぎる私高本であった。