先端技術とその周辺

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長距離弾道ミサイルだけでない北朝鮮の「脅威」

2019年09月01日 12時27分09秒 | 日記

ロイターが、長距離弾道ミサイルだけでない北朝鮮の「脅威」で、冷戦以来の重火器が36度線に沿って配置されていることを解説していた。その配置図も記載しており、韓国は、北により一気に火の海にされる可能性がある事が理解できる。

文大統領、国内の経済問題、高い失業率、国債の経常収支、日韓の対立問題、トランプ大統領から信頼できないと酷評されるなど対米問題と山積み。Gsomiaはきで万一北が進行しても察知が遅くなるのでは? 国民と一緒に自決する気では? その前に文大統領、降板させるのが、愛児諸国にとっても良いのでは?

北朝鮮の核・ミサイル開発に世界の視線が集まっているが、北朝鮮の脅威はそれだけではない。韓国との軍事境界線沿いに冷戦時代の重火器が多数配備されており、これらは予告なしに韓国の首都ソウルを攻撃することが可能だ。

1950―53年の朝鮮戦争を終結させたのは休戦協定であり、平和条約ではない。そのため厳密に言えば南北は依然として戦争状態にある。そして両国の緊張が高まると、北朝鮮はしばしばソウルを「火の海」にすると警告する。ソウルは軍事境界線からわずか40キロに位置し、1020万人が暮らしている。

北朝鮮の脅迫

2000年以降、国営メディアが「火の海」という表現を使った回数

2000年2005年2010年2015年02468回
2008年12月1回
 

通常兵器でも脅威

南北を隔てる軍事境界線は、世界でも最も厳しい警備態勢が取られている。非武装地帯(DMZ)は軍事境界線を挟んで南北4キロ、東西245キロに設定されており、地雷と鉄条網が敷設されている。軍事境界線を挟んで南北の兵士と大量の兵器が、互いをにらみ合うように配備されている。また韓国側には約2万8500人の米兵が駐留している。

北朝鮮政府は一切明らかにしていないが、1万3600両ある北朝鮮の大砲および多連式ロケット砲の多くは、DMZ付近に配備されていると専門家はみている。北朝鮮の通常兵器には大砲と多連式ロケット砲が含まれ、専門家によるとこうした兵器の多くはデザインこそ古いが、威力はあるものだという。

 

大砲

大砲にはけん引式と自走式があり、北朝鮮軍の兵器の大部分を占めている。また多くが旧ソ連製または中国製の異型だ。「コクサン」と呼ばれる170ミリ砲は、1979年に西側の専門家によって初めて確認された北朝鮮製の自走砲だ。射程は最大およそ60キロで、同国の野砲としては最長を誇る。


0100 km最大射程距離170mm砲「コクサン」130ミリ砲

 

ロケット砲

北朝鮮は機動ロケット砲の射程を延ばそうとしている。240ミリ多連式ロケット砲(MLRS)は車両に搭載した発射台から、12発または22発の長距離ロケットを一斉に発射することができる。DMZ付近に配備されたMLRSの射程は60キロでソウルを射程に収める。北朝鮮の国営メディアは昨年、射程が伸びた300ミリのMLRSの写真を公開しているが、実戦配備されているかは不明だ。

0100 km最大射程距離240ミリMLRS「M-1991」300ミリMLRS「KN-09」

地下に造られた攻撃拠点

こうした北朝鮮の兵器は米韓両軍からの対砲兵射撃や、空爆に弱いと考えられる。だが北朝鮮はそのリスクを低減するため、洞窟や地下壕に隠している。こうした施設は地下砲撃拠点(HARTS)と呼ばれ、一部の大砲は拠点から砲撃を行うことができる。だがより重い兵器はシェルターの外に出て砲撃を行う必要性があり、韓国側に捕捉される可能性がある。

例えば240ミリ多連式ロケット砲はわずか44秒間に22発のロケットを一斉に発射できるが、搭載した発射台を下げ、車両を安定させるためのパッドを収納し、再びシェルターに戻るまで最大4分かかる。そのため北朝鮮が砲撃を行う際は、すべての兵器で一斉砲撃するのではなく、反撃のリスクを減らすために散発的な攻撃を行うのではないかと専門家は考えている

N

射撃台

地下砲撃拠点(HARTS)

入口が南に面したものは少なく、攻撃を困難にしている。

20m

地図データ:CNES / Airbus

地下砲撃拠点ができるまで

衛星写真が捉えた地下砲撃拠点建設の過程。

2004年9月

グーグル、DigitalGlobe

地下砲撃拠点がないとき

2011年5月

グーグル、DigitalGlobe

掘削が始まる

2013年10月

CNES / Airbus

コンクリート製とみられる構造物が設置される

地下構造物

2014年4月

CNES / Airbus

構造物が埋められ、射撃台など残りの施設も完成

射撃台

射程に収まるものは

仮に北朝鮮が韓国に対し一斉砲撃を行った場合、170ミリ砲「コクサン」や240ミリロケット砲の砲弾は、首都ソウルにも届くと軍事専門家は指摘する。以下の地図は、地下砲撃拠点に配備されたこれらの兵器の最大射程距離と、首都ソウル地区へ理論上到達可能な範囲を描画したものである。

ソウルをどう守るのか

仮に北朝鮮の一斉砲撃があった場合、韓国政府は市民に対し「落ち着いて、直ちにシェルターへ避難」するよう呼びかけるとしている。韓国政府の国民安全処は、地下鉄の駅や企業・政府庁舎の地下など、最寄りのシェルターの位置を案内するスマートフォンアプリを配布している。

地下シェルターの所在地
 

丸の大きさはシェルターの規模を示している。


 

20Km上空の成層圏ドローン開発競争が激化

2019年09月01日 11時02分07秒 | 日記

マスコミ各社が一斉に成層圏ドローン開発競争が激化していると伝えていた。エアバス、ボーイング、ソフトバンクなどが開発実績を上げつつあると言う。 

天候の影響を受けず、旅客機も飛行せず、飛ぶのは偵察機だけという成層圏。そこでドローンを飛ばそうと、航空大手や大手テクノロジー企業が開発競争を繰り広げている。

太陽光による電力で高高度を飛行するドローンはコストや操縦性、配置の早さなどの点で既存の人工衛星より有利な可能性があるという。

エアバスが開発した高高度ドローン、ゼファーSはこのほど滞空時間の世界記録を達成した。総滞空時間は25日23時間57分間となる。英国で建設されたドローンは、アリゾナ州から離陸し、安全に帰還した。これまでの飛行記録は14日間であった。

 

ゼファーSは地上20数Kmの成層圏の長時間運用を目的としており、超音速旅客機コンコルド、U2偵察機、マッハ3 SR-71ブラックバードより高い高度を飛行する。このドローンは、従来の衛星の代用としてコストを抑え、柔軟な運用を可能とする。実際には衛星では分類されない高高度航空機であるが、衛星同等の役割を果たすことができるため、衛星と比べても市場競争力がある。

 

エアバス社は、ゼファーSが成層圏を飛行する最初のドローンで、機体に炭素素材を使うため 軽量(75kg)であることが特徴で、25メートルの翼幅を持つグライダーのような機体形状である。西オーストラリア州ウィンダムの拠点が今年後半に開業する予定である。ゼファーSのアプリケーションには、遠隔通信、海上監視、国境巡回、環境変化の測定、森林火災や油流出のモニタリングが含まれる。機体は模型飛行機をスケールアップしたようなもので3名で滑走路なしに離陸できる。ゼファーSのペイロードは5kgだが大型化したゼファーTでは20kgとなる。

成層圏に薄いが空気があるので、プロペラで運航でき、エネルギーは太陽光発電で賄う。


大気圏の温度を横軸でケルビン温度で示してある。摂氏との対応は以下の図の通り。