ソフトウエア業界で、ここ最近のバズワードとして浮上したのが、「ローコード」や「ノーコード」といった用語だ。ノーコード・ローコードとは、コードを書かない、または少ないコードでアプリケーションを開発することだが、数十年前から、ソフト開発が複雑化していて、相当前から、自然言語でソフト開発とか、プログラムレス・ソフトとかいわれてきた。そしてスクリプトもその一翼を担うもので、Java Scriptは広く普及している。しかし、便利すぎてか膨大なパッケージが提供されて、使いこなすには、相当のベテランでないと難しくなっている。そこで化粧直しで登場してきたのがローコードというわけ。
以下Forbsの記事::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
プログラミングの手間を抑えつつ高度なアプリケーション開発を可能にするのがローコードだが、顧客エンゲージメントの向上を支援するローコードプラットフォームの「Airkit」が先日、ステルスモードを抜け出し、2017年の創業から累計2800万ドル(約29億6000万円)を調達したことをアナウンスした。
同社の出資元にはアクセルやエマージェンス・キャピタル、セールスフォース・ベンチャーズなどの名前が並んでいる。
Airkitの共同創業者兼CEOのスティーブン・エヒキアンによると、彼と共同創業者のアダム・エヴァンスらは、ここ数年で企業と顧客の関係が急速に変化していることに気づいたという。彼らは特に、顧客が高度にパーソナライズされたツールを基に意思決定を行うケースが増えたことを重視している。
「小売業ではアマゾン、交通分野ではウーバー、メディアではネットフリックスが勝者となった一方で、デジタル化が遅れた企業は顧客体験の悪さに悩んでいる」とCEOのエヒキアンは話す。
「私たちは、これらの企業向けにパーソナライズされたデジタル体験を可能にする技術を提供したいと考えた」
彼によると、Airkitは3つの問題を解決するという。それは、大量の顧客データを保有している企業がデータをうまく活用できないという悩みや、エンドツーエンドのデジタル体験を構築する際の課題、そしてあらゆる会話チャネルで、これらのエクスペリエンスを提供する上での課題だ。
Airkitはまた、最も一般的な顧客ワークフロー用のテンプレートを備えた構築済みコンポーネントを開発し、テーマビルダーも提供している。
「顧客アプリケーションの構築をシンプルにするツールを提供したい。従来のやり方では、企業が様々な課題に対処する場合、エンジニアを投入して特注のカスタムアプリを開発する必要があるが、その方法では膨大な時間がかかり、持続性が低い」とエヒキアンは話した。
セールスフォース出身の起業家
Airkitは、任意のアプリケーションのサブスクリプションから基本的な売上を得ており、ボリュームに応じた使用料も徴収している。エヒキアンによると、同社の顧客にはD2Cモデルの企業が多く、カナダのフードデリバリーのSkipTheDishesや、カーシェアのTuro、自動車のロードアシスト企業のAgeroなどが利用中という。
スタンフォード大学のGSB(経営大学院)を卒業したエヒキアンは、データ企業のRelateIQに勤務していた時に、Airkitの共同創立者でCTOのエヴァンスと出会ったという。エヴァンスは以前、アクセルのパートナーであるSteve Loughlinと共にRelateIQを共同設立し、2014年に同社を3億9000万ドルでセールスフォースに売却していた。
セールスフォース傘下となったRelateIQで、2人は2017年まで勤務した後にAirkitを立ち上げ、同じ年にアクセルの主導で700万ドルのシード資金を調達した。パロアルト本拠のAirkitは現在、50人のフルタイムの社員を抱えており、今年1月にはエマージェンス・キャピタルが主導するシリーズAラウンドで2100万ドルを調達していた。