国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

「韓国人多数起用、国連内部で不満高まる 」とのワシントンポスト紙の報道について考える

2007年10月24日 | 韓国・北朝鮮
日本として重要なのは、戦争が起きない安定した朝鮮半島情勢であること、朝鮮半島からの難民流入を可能な限り安いコストで阻止することである。現在の韓国の経済的繁栄と反日感情は難民流入の阻止に非常に有効なものとなっていると想像される。事大主義の韓国人は現在の世界覇権国である米国への移住を第一に、次善として世界覇権文明であるアングロサクソンの一角であるカナダやオーストラリアへの移住を考えるからである。しかし、近い将来に世界が多極化して日本や中国が世界覇権の一角を占める様になれば、韓国人たちは日本や中国を目指してなだれ込んでくるだろう。それを有効に阻止するにはどうすればよいのか、日本にも知恵を絞ることが必要とされている。 また、東アジア情勢を安定させると言う観点からは朝鮮半島を早期に統一させて安定した政権を樹立させることが日中両国の一致した利益であると考えられる。その上で、中国が自国の国内情勢安定維持の観点から朝鮮半島国家の繁栄を容認できないとすれば、日本としてもそれを認めざるを得ないだろう。あとは効果的で低コストの難民阻止政策が必要となる。更に、中国経済の繁栄の中心である上海と日本を結ぶ国際航路が済州島近海を通過していることを考えると、中国としては朝鮮半島統一国家が済州島を領有して日中間航路に干渉してくる事態を防止することも必要だと考えているだろう。では、済州島が中国領になるとすると日本近海まで中国海軍が迫ってくることになる。それは日本としては容認できないだろう。私見だが、済州島が日本の衛星国になり朝鮮半島統一国家と軍事的に対立し、その軍事境界線によって朝鮮半島からの難民が阻止されるという状態が日本には最も望ましいと私は考える。台湾海峡での軍事的対立を抱える台湾が中国からの難民に悩まされていないのと同様の事態である。このためには、済州島国家が朝鮮海峡に浮かぶ韓国領の島嶼や鬱陵島を領有する必要があるだろう。その様な日本に都合の良い事態が偶然起きることは考え難いのだが、それが起きないならば日本は朝鮮半島からの難民阻止のためにかなり高いコストを支払う必要に迫られるだろう。 . . . 本文を読む
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