広報邂逅記

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ブログ161103 天童木工「40・50・60」展 関連イベント澄川伸一氏トークショー「リオ卓球台とバタフラ...

2017-03-22 07:40:40 | 食べ物
14:45
今日は天童木工さん主催のトークショーを聞きに浜松町まで。

「40・50・60」展 関連イベント
澄川伸一氏トークショー
「リオ卓球台とバタフライスツールは関係していた!」


あのリオの卓球ダイエットをデザインした澄川氏のトークショーだ。

リオでオリンピックをしてた時は気付かなかったが、言われてみれば、天童木工らしい曲げ木技術だ。


この卓球台が柳宗理氏のバタフライスツールと関連性があると言うことだが、どこなんだろうか?


15:00
澄川伸一氏のトークショーのスタート。
会場の椅子は天童木工さんの様々な椅子が並べれていた。
もちろん、座り心地はいい。

澄川氏は学生が多く来ていることを期待していたようだが、満席の会場は大人な方々が多く、専門的な話がしづらいのが少し残念そうだった。


講演の内容はとても面白く、もっと聴きたいくらいだった。

用意されたスライドの内容もじっくりと見たかった。

特に卓球台の脚の曲線は放物線から計算されているらしく、工業デザイナーらしい。
しかし、放物線をどの断面でカットするかで色々な切り口が現れそれがとても興味深かった。

ただ、デザインと数学かぁ。数学が苦手な者にとっては辛い。


トークショーではズームが甘くて、ハッキリしたお顔が分かりにくかったので、こちらの写真を。
工業デザイナーらしいお顔だち。

確か、当日も同じ革のジャケットだったような。


このカーブが放物線からきている。
地球は偉大だ。

では、なぜバタフライスツールに関連するかというと、
支柱のバランスを取りしっかりと立たせるのに、XとXの間に1本の繋ぎがある。
これが、バタフライスツールにもあり、それがヒントになったようだ。
なるほどー。
言われないと気づかない。


この角度から見るとよく分かるが、学校の体育で使ったような四隅の脚がないので、確かに踏み込みやすい。
卓球は意外に激しいスポーツなので、脚や台の角で怪我をする人もいるそうだ。

この卓球台はその辺もとても考慮されている上に美しい。

まさに工業デザインならではの機能美だ。

うっとり。


デザインや機能美もさることながら、この卓球台は赤道を越えて地球の逆側まで届けなくてはならない。

赤道を船で越えるとというのは大変だそうで、木が反らないように苦労したらしい。
しかも、大きな卓球台なので、脚と面の部分を分離して、コンテナ面積をコンパクトにして運んだりと工夫の賜物だ。
日本人てすごいなぁ。


卓球台の名前はinfinity
http://www.san-ei.global/infinity2016/

デザインは澄川伸一氏
「支える」という文字や、ピンポン球が描く放物線がモチーフ。
澄川伸一氏はあのSONYのウォークマンのデザインも手掛ける。

千葉工業大学出身。
理系のプロダクトデザイナー。


天童木工の成形合板技術が活かされた逸品。

材には澄川氏の「支える」の思いとともに、東日本大震災の復興の願いを込め、被災地 宮城県宮古市産のブナ材を使用。


色々な思いの込められた卓球台。
金メダルが取れて悦びひとしおだろう。

ちなみに、卓球台は全て現地に寄付されるので、現在、日本にあるのはこの一台だけらしい。
触ってもいいと部長さんが言ってくれたので、記念に触らせてもらった。

ところで、部長さんに卓球台を造ってからIOCにプレゼンしたのか?
発注があってからデザインしたのか聞いてみた。

すると、サンエイさんで造ることは決まっていて、そこから澄川氏へ依頼が来て、このデザインなら天童木工さんという流れだったようだ。

なので、次の東京オリンピックの製造メーカーはもう決まっていて、造り始めているらしい。
確かに、せっかく造って採用されなかったらそれはそれで大変だしなぁ。


澄川伸一氏デザインのアクアリウムダンベル2kgは有名

女性が持っても美しく、女性の部屋にあっても違和感ない美しさを求めてデザインしたそうだ。

3kgがあれば買ったのになぁ。


■アクアリウムダンベル 2kg
26,250円

http://www.takenakadouki.co.jp/style/aquarium/


講演会の後は
「40・50・60」展を見学。
東京都美術館の1階ロビーのカラフルな椅子は天童木工の作。
天童木工は美術館や劇場、図書館などのコントラクトユースが多いようだ。


東京都美術館も2012年にリニューアルしてから行ってないなぁ。
library_tobiGalleryHistory.pdf


こちらが1階ロビーのカラフルな椅子


1961年
前川國男氏が設計した上野文化会館。
前回、天童木工さんを訪れた時に知ったのだが、この側面の音響パネルは天童木工さんの作。

前回、天童木工さんにお邪魔した時はこの音響パネルの工事風景の写真もあり、ホール内にクレーンが持ち込まれパネルを持ち上げている様子は圧巻だった。
しかも、客席からだとそんなに感じられなかったが、工事写真には人も写っていて、パネルがいかに大きいかもわかった。
出来ればその写真をお見せしたかったのだが、なかなか見つからない。。。


ル・コルビュジェの「手を挙げる女」

リトグラフなのだが、しっかりとコルビュジェのサインがされている


無造作に掛けてあるので、このリトグラフがコルビュジェだと気付く人は何人いるだろうか?

気付いていない人がいたので、教えてあげるとかなりびっくりしていた。


こちらも、コルビュジェのリトグラフ「トーテム」


ル・コルビュジェが設計した建築
http://webdesignmagazine.net/art/le-corbusier/


■東京文化会館(上野)
前川國男氏の設計によるモダニズム建築。


天童木工の東京ショールームを設計したのが前川國男氏で前川氏はコルビュジェのお弟子さんだから、コルビュジェのリトグラフが沢山あるようだ。

http://ueno-bunka.jp/facilities/t-bunka/



菅原光政氏のデザインによるロッキングチェア

曲げ木用の型がすごい。

この合板技術はまさに職人技だ。


■天童木工とデザイナー
http://maquisato.com/tendo-mokko


大好きな柳宗理氏のバタフライスツール

今年のふるさと納税で手に入れる予定。


■柳宗理
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B3%E5%AE%97%E7%90%86


バタフライスツールの幻のアクリル製

強度の関係で世の中には殆ど出回ってないらしく、この展示のアクリルが唯一現存とも言われている。

そのせいか、唯一、ケースの中に入っていて、大切にされている。


小ぶりならお風呂場で使いたい。
でも、5万円もする風呂椅子はどおかな?


1971年に一応、販売したようだ。


この写真で良く分かるように、左右のアクリルを一本の細い支柱で繋ぎ、バランスをとって支えている。
リオの卓球台のXもこの原理なのだ。


柳宗理は
人の生きざまは顔に出るというが、いい笑顔だ。

2009年5月
仕事で訪れた松本市民美術館でたまたま柳宗理さんの

「柳宗理展  手から生まれた、くらしのかたち」

柳さんはこの時、94歳でご健在だったようだ。

柳さんのデザインはきっと誰もが、生活の中で一度は見たことがあるものばかり。
それくらい、生活の中に溶け込んだデザインであり、機能美なのである。

たまたまでも、柳さんの特別展を観れて本当に良かったと思う。

■柳宗理展  手から生まれた、くらしのかたち
http://youkoso.city.matsumoto.nagano.jp/citizensweblog/?p=3648


柳宗理氏と天童木工の馴れ初め


柳宗理氏と乾三郎氏


幼稚園で使われている椅子らしい。
重ねても可愛いし、並べたらお花畑のように見えるんだろうなぁ。
そんな幼稚園に通う園児が羨ましい。


コンクリート打ちっ放しと、剥き出しの配管が当時のモダニズム。

本来、隠すべき配管を黄色く着色して、デザインにしてしまうところがすごい。

これは建設当初からそのままらしいので、今の時代でもいける斬新さだ。

黄色いせいか、イエローサブマリン的で潜水艦とか、宇宙船を想像してしまうのは、わたしだけ?


階段の手刷りの曲げ木技術もお見逃しの無きように。


階段の裏側にもデザインが施されているところが、ニクい演出だ。


最後にもう一度、東京文化会館(上野)の音響パネル。

東京都美術館もそうだけど、やはり上野公園と縁(えにし)が深いようだ。

まあ、天童といえば、上野駅から奥羽本線で向かう東北の地であり、そういったことも起因するのだろうか?

色々な意味で御縁が深そうな天童木工さん。
今年のふるさと納税はバタフライスツールにすることだけは、決定だ。


11/3文化の日にふさわしいセミナーであった。

浜松町のショールームは土日もオープンしているので、家具を選びながら、コルビュジェのリトグラフや建築を見学することも可能。(要予約)



■天童木工 東京ショールーム
http://www.tendo-mokko.co.jp/info/?page_id=826

http://www.tendo-mokko.co.jp/











おまけ

天童木工 東京ショールームはこんな感じ

合板と曲げ木の技術を活かした様々な椅子を見ることができる


天童木工 東京ショールームの外観







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