不思議なチカラ(続編)
前回からの続きとなりますが僕は台風の大波で、もみくちゃにされて溺れかけ死に直面したことがあります。
その日は🌀台風が接近していて、波に巻かれたら下手をするとサーフボードが折れるほどのビッグウェーブでした。こういう日は、普段サーフィンをしているポイントでは「クローズアウト」と言って、プロサーファーでさえ命の危険を感じます。
荒れ狂う波、カレントと言って強い潮の流れに流されてしまって帰らぬ人となってしまったサーファーは多数います。海で行方不明になると消防、警察、海上保安庁が出動しヘリで捜索をしたりと大騒動となります。
しかし、こういう日にだけ、グッドウェーブが出現する某ポイントが鎌倉、逗子あたりにはあるんですね。
そこの波を狙って仲間7人くらいで行きました。予想通り、沖合200m付近では大きな波が割れていました。
当然、ポイントにつくまでパドルで行きますが、それだけでも息が上がり大変なのに足元には30センチ四方に、トゲトゲの大きな紫ウニがところ狭しと転がっているリーフポイントです。
必死にパドルして、ようやく波待ちができるポイントに着くとオーバーヘッドサイズの形のいい波がバンバン来ていました。ポイントには先に入っている数人のサーファーがいましたがロングボードや、上手い方に波を取られてしまい、なかなか波に乗ることが出来ません。
そこで、一番いい波が立つ場所から少しだけ場所を変えて波待ちしていると、ようやくサイズがあって乗れそうな感じの波が来た。
よし‼️これだと思い、パドルしてテイクオフして横に滑り始めたと思った途端!板と身体を丸ごと飲み込まれてしまい海中で洗濯機の中でかき回されているように、グルグルと天と地も分からない状態で揉まれてしまい、しばらく息を止めていると、右足首につけた命綱のリーシュコードがブツっと切れてサーフボードが見えないほど遠くに流されて行ってしまいました。
その場所は🌀台風の大きな🌊うねりが次々に押し寄せてくる沖合約200m!!潮の流れ次第ではドンドン沖に流されて陸に戻ることも出来ません。
まさに「死」に直面した瞬間でした‼️
波に飲み込まれ流されてしまったので、サーファーが波待ちしている場所から離れてしまい、立ち泳ぎをしながら両手で合図しながら大声を出すも誰にも全く気付いて貰えす、それでも仲間がいる方向に向かって大声で「おーーい!!」と助けを求めた‼️
すると鎌倉消防レスキューボード(RB)隊員が気づいてくれて、訓練さながらの水難救助方法で助けてくれて一命を取り留めました。
後から話を聞くと彼は、小倉さんが大きな声出しているから誰かと喧嘩をしていると思ったそうです。
そんなことあるかい! 早よ気付けや!笑笑
しかし、これも偶然ではなく、人命救助方法を知った仲間がそこにいなかったら命は助からなかったかも知れません。
そしてこの水難救助法を鎌倉消防で提案したのも私で、まるでこの時が来るのを知っていた予知能力のようなものがレスキューボード(RB)での人命救助法を導入するまでの行動履歴を僕に与えたのかなと。
ちなみに、本物のサーフボードで水難救助を行うのは、日本中の消防を探しても鎌倉消防だけでした。
今では鎌倉の七里ガ浜出張所、腰越出張所で消防車両の上部デッキにRBを積載して、いつでも出動できるように救助隊員の育成、訓練に励んでくれています。
まさか自分自身が提案したRB水難救助法で命が救われるとは考えてはいませんでした。
〜不思議なチカラ〜