計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

週末は研究成果発表会に参加予定です

2019年02月20日 | 気象情報の現場から
 この週末は、(一社)日本気象予報士会「第11回研究成果発表会」が開催されます。今回は「モンテカルロ法を用いた強風デリバティブのプライシング」に関する演題で発表する予定です。

 2000年3月18日から同年9月17日に渡って、淡路島を舞台にジャパンフローラ2000が開催されました。その際、強風の発生日数をインデックス(気象指標)とする天候デリバティブが導入されました。この契約プランのプライシングに関して、検討を行ったものです。

 そもそも「天候デリバティブ」とは、気象要素の変化から派生して価値が変動する金融派生商品を、天候リスクに対する「保険」として用いるものです。また、保険の掛け金に相当する「契約金(プレミアム)」は、将来時点において発生し得る補償金額の期待値を基に算定されます。プライシングとは、このプレミアムの金額の算定のことです。

 プライシングの手法は大きく分けて二通りの方法で行われます。一つ目は、過去の気象要素の変動を適用した場合に発生する補償金額を計算する方法(Burning Cost法)です。そしてもう一つは、正規分布などの確率分布を当てはめる方法(確率分布適合法)です。そこで今回は、確率分布適合法とモンテカルロ法による数値計算を基にプライシングを試みました。


 ・・・発表に向けて準備を進めています。
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