猛暑から一気に秋の深まりへ と目まぐるしい季節の変化と ともに、、
拙宅のオーディオは 大改造と球転がしの成果?なのか レコード再生に格段の進化を遂げた ように感じております。
特に録音状態の”善し・悪し”が、一瞬(一聴)にして明らかになってしまうのには 本当に驚かされております。
盤面に針を降ろして わずか数秒で大方が判明する感じ です!!
以前ならば 少なくとも10~15秒位は試聴して、fレンジがどうの、S/Nがどうの、ステージが狭い広い等々を判別していたのが 今となっては一瞬にして『コレは良い』または『大した事ない』が聴き取れてしまいます。(アナログ専門の超マニアの方からは レコードに針が下りた瞬間の『ボツッ』音だけで判断できる!とお伺いした事があります)
更に驚かされるのが、”良い”と感じた盤から聴こえるサウンドの新鮮さ&生々しさです!!
デジタル+半導体の機器からは聴いた経験のないサウンドです。
この臨場感というか その場の空気感までが伝わってくるような感覚は、まさにコレをもって”レコード芸術”と称しているのか? という感じですネ~
精密な測定機器による計測値では圧倒的に優秀なデジタルサウンドに比べ、歪率がヒト桁%にも及ぶ球アンプのアナログサウンドが、信じられない程の生々しさと臨場感に溢れて聴こえる というのは何とも矛盾するようにも感じるのですが 私のはそう聴こえてしまうので仕方がありません。
こうなると、どんどん新しいレコードを試したくなるわけで、、 このところは次から次にヤフオク落札等にて格安盤をメインに入手しております。既に20枚以上は新着しているなかで お気に入りの数枚を紹介いたします。
マズはヴァイオリンのマエストロ = ハイフェッツ (落札価格385円)
クラッシクのヴァイオリン名手と云えば必ず最上位にランクされる超名手でありまして、過去にCDで聴いた際には サウンドの粗探しに終始するばかりで全く音楽には集中できずでした。
ところが、ところが、、 このレコードときたら、まるで つい最近録音されたんじゃないの?と感じる程に新鮮でフレッシュなサウンドが響き渡り 一気に、完全に音楽に引き込まれました。マエストロの演奏って こうなんだよネェ~ という感じでグイグイ引き込まれます とにかく気持ち良いサウンドです。(基本的にはロシア作曲家が好きなので余計に引き込まれるのかも)
次はピアノのマエストロ = リヒテルですわ (落札価格188円)
コチラもクラッシクの名ピアニストランキングでは最上位に鎮座する超名手であります。
◎ コチラは独特なサウンドです!!
深い霧の中で聴いているような感じ 絵画的な表現に例えるなら日本画の横山大観先生がお得意とされた『朦朧体』絵画を眺めているかの様にボンヤリした感覚。ただボンヤリしているだけなら わざわざ紹介することもないのですが、決して解像度が悪いわけでもなく、録音会場の外から聞こえる鐘の音とか、会場内の靴音とかもハッキリと聞こえます。では何故ボンヤリしているのか?を考えると 当時の録音機材の特性(ナローレンジ&低S/N)なのか或いはRIAAカーブがウチのEQアンプとは異なるのか?は判りませんが、、
しかしながら この盤の魅力は、そのボンヤリしたなかにピアノの超名手=リヒテルが奏でるドビュッシーの美しい旋律が際立っていること 全体がハッキリしているなかで聴くよりも、ボンヤリした中に美しいモノが秘められている からこそ 一層その美しさが引き立てられる感じ 奥深い愉しみです~
◎ 最後に もう一枚
◎ オーボエ協奏曲なんですが、、 (落札価格269円)
コチラも超生々しい臨場感のある良盤です!! ただし明らかにRIAAカーブが異なってます。とにかくミッドハイから上が強調されてます。
が、しかし、そんな事よりもジャケット写真が格別ですわ~ facebookとかでチョクチョク目にする 他人の写真に好き勝手な”吹き出しセリフ”を付け加えて 笑いを誘う その題材にモッテコイじゃないかと思われます。 指揮者が切迫感をもってソロイストに詰め寄る 果たして本当は何を話し合ったのでしょうか~
いやはや、その昔、TVの映画劇場の番組で映画評論家の先生が毎回『映画って 本当に面白いですね~』と締めくくっておられましたが、このところレコードを聴くたびに『レコードって本当に面白いですネ~』てな感想が沸き起こってきます。
どうやら秋の夜長にはレコードが欠かせません かも、、