◎日課への組み込みと継続
精神状態が坐相、つまり坐った姿勢を決めるという側面はあるが、冥想時に背骨をまっすぐに立てるのは基本中の基本である。
クンダリーニ・ヨーギ本山博が、背骨をまっすぐに矯正する体操を説いている。たとえば、一日中マウスを握る仕事だと、右肩が下がりがちなものだ。
彼の背骨矯正体操は以下4種
1.飛び出した背骨をもとに戻す。
(1)手足を伸ばしてうつぶせに寝る。
(2)両足首をつかみ、身体を反らして2、3秒止める。
(3)元に戻す。
2.引っ込んだ背骨をもとに戻す。
(1)手足を伸ばしてあおむけに寝る。
(2)手を使わないで、腹筋だけで上体を起こす
(3)そのまま上半身を前に倒し、額を膝につけ、2,3秒止める。
(4)元のあおむけに戻る
3.背骨の左右のズレを直す。
(1)片足は伸ばし、もう一方の足を尾てい骨の下にかかとを敷くように折って坐る。
(2)右足を折っている場合は、右手、左足を折っている場合は、左手を、伸ばした方の足の膝の外側に当てる。
(3)反対の手は、背中に回す。
(4)右足を折っている場合は、左側にはずみをつけて、上体をねじり2、3秒止める。
左足を折っている場合は、右側にはずみをつけて、上体をねじり2、3秒止める。
(左右同じ回数やる)
上記1から3の体操を日に数回、2、3か月継続することで、背骨が矯正されるという。
(出典:自分でできる超能力ヨガ/本山博/宗教心理出版P68~73)
あおむけ・エビぞりと上体ねじりは中高年でもできるが、額に膝が付くのは少々時間がかかるかもしれない。中高年にあっては、筋力の衰えを自覚するものだから、筋肉増強系を第一に考えがちなものだが、冥想にあっては内分泌系の活性化が一番なので、こうした柔軟系の体操を根気よく続けることが必要。
老境の禅者が、臨終近くになって、骨折?しても無理やり足を折って坐るようなシーンを時々読むことがあるが、そうならないように冥想修行者ならあたりまえの身体の柔軟性メンテナンスは、老境であるからこそ必要だと思う。