◎相手の話をよく聞く
我流でチャクラをいじることは危険この上ないが、本山博がマニピュラについて、こんなことを言っている。
曰く、マニピュラは、感情と想念に関係するが、マニピュラは、感情にもいろいろあるが受容する側。マニピュラが開けてくると感情の細かい彩がわかってきて、人の話がよく聞けるようになり、話者の心理や気持ちに共感できるようになる。
そして腹が立っている自分を他人の目で見られるようになると、だんだん感情のコントロールができてきてマニピュラが動くようになっているといえる。
小さい人間ほど、自分を守るために用心するから、建前で話すのだが、そんな奴は下らないのが多い。そういう相手でも相手のいうことをよく聞いて、本音をわかっているなと共感すれば相手も本音を言うようになる。そうなったら既にマニピュラは動いている。
こういう状態は、好悪の感情は発生するがそれに落ちない状態。感情と自分を同一のものと見ない状況。
マニピュラは、気を吸い込む方で、アナハタは気を出す方。だから人込みなどで消化器に異常が起きやすい人、感情が不安定な人はマニピュラが不安定な人。この延長線上にそううつがある。
さらに本山博は、自己愛と感情とマニピュラの連動について、以下のような巧妙な見立てをしている。
自己愛が強い人間は、自己に執着が強いので感情が非常に激しく動く。それは恋愛の場合だったり、モノやカネや名誉が欲しいという場合に起こりがち。
それらは、表面的には恋人やモノ金への執着だが、実態は本当に相手や他のもののことを慈しむ気持ではなく、自分を守りたい気持ち、自己の執着や自己愛の裏返しである。自己への執着や自己愛が強い場合に、感情が激しく動くので、感情のコントロールができない。
(以上出典:「チャクラの覚醒と解脱」/本山博)
マニピュラと言えば自己実現だが、人間関係の不調の原因の一半がマニピュラにからみ、それも感情が大きく影響していることがわかる。
マニピュラ・チャクラを活性化させる方法について、本山博は、この相手の話をよく聞くことの他に、呼吸法、観想法を挙げる。
それにしても若いうちから相手の話をよく聞ける人は貴重だし、相手の話を親身に聞いているふりの上手な人が幅をきかせていたり、どうしても人間の幅がないと相手の話をよく聞けるものではないということもある。
確かにマニピュラに特化した行法やり方はあるものの、只管打坐や何も期待しないタイプの日々の冥想が基本だなと思う。