◎大涅槃とクンダリニー
(2019-04-11)
サハスラーラ・チャクラ(ブラフマランドラ、泥丸)をチャクラに数えるかどうかの議論は、頻出であって珍しいものではない。
だが、チャクラを解説した本を開くと、なにげなく会陰のムラダーラとクンダリニーが接して描かれているものだが、決してそうではないことを、ダンテス・ダイジは、8チャクラで暗示する。
ダンテス・ダイジの『戯れに冥想を』から以下引用の続き。
『クリヤ・ヨーガつまり、クンダリニー・ヨーガの場合は、クンダリニーをチャクラの一つに加えるかどうかで、七チャクラズの流派と六チャクラズの流派とに別れる。同様に、サハスラーラ(ブラフマ・ランドラ)を、チャクラの一つに入れるかどうかについても言える。
一方、アメンティー・タントリズムにおいては、八つのチャクラが、人間の絶対性の基本的ポイントとされる。
アメンティー・タントリズムでは、尾骶骨に位置するクンダリニー又は、サハスラーラをチャクラの一つに数えて七チャクラズとなり、サハスラーラ・チャクラの上にと言うか、七チャクラズを絶対無・絶対精神が包含したチャクラではないチャクラ、あるいは大涅槃そのもの(釈迦が死んでから入った無限絶対自身)のことをしめし、クリヤ・ヨーガの宇宙では一般に、すべてのすべてである究極のニルヴァーナは、死んでからしか自覚できないとされている。』
まずクンダリニーを独立したチャクラと見ているのは、ムラダーラとクンダリニーが分離し得ることを示しており、同じ説を寡聞にして知らない。
さらに窮極のニルヴァーナ、大涅槃そのものを第八チャクラと見ているのだろう。個ではないものをチャクラとわざわざ置くのだろうか。悟った者限定の世界観を以って定番としている。
第八天球を意識しているのはヘルメス文書(七つの遊星天と恒星天(8番目)。だがその外側に神があるので、8チャクラ説ズバリではない)なのだが、アトランティスの残党が大挙して渡ったに相違ないエジプトに8チャクラ説みたいなものが残っているのは偶然ではあるまい。
今のエジプトは、観光客がテロの標的になることがあるほどの治安の悪い地域。この地でもこれから一つのスペクタクルがあるのだろう。