◎ユクテスワのパワーグッズ
パラマンサ・ヨガナンダが、師匠のユクテスワから宝石付きの金属製腕輪をはめることを勧められた。
ユクテスワは、その根拠としておおまかに以下のような説明をしている。
- 元々占星術(星学)は、太古において科学だった。
- 人は生存中は、人間の内部の地水火風空の混乱と、自然現象から来る外的崩壊力という2種類の力と戦っていかなければならない。人は天界と地界の様々な影響力を受けねばならない。
- 宇宙には、いろいろな電気的放射線や磁気的放射線が絶えず循環しており、それは人体によい影響や悪い影響を与え続けている。そして純粋な金属から発している霊的放射線が星のネガティブな影響力打ち消す力を持っている。同様の効果は、ある種の植物の組み合わせや2カラットの無傷の宝石も有する。これらは必要な重量を満たさないと効果がなく、また直接肌に密着させないと効果がない。
- 冥想や祈りによって神に意識を合わせている者は、何をしても決して間違いはない。だが一切の人間苦は、宇宙の法則に対して何か違反を行ったことから生じる。
- 人間は過去の過ちやカルマによって苦難に逢うことがある。その際、人は神に祈ったり、意志の力によったり、自分の行動を正していったり、冥想したり、聖者の助けを借りたり、占星学の腕輪をつけることで、その苦難を最小限度にとどめることができたり、完全に避けることができたりする。
このような原理の説明の後に、ヨガナンダは、半年苦しむ予定だった肝臓病が、指示された銅と鉛でできた腕輪をつけることで三週間で治癒した自分の実例を挙げている。
(以上参照:あるヨギの自叙伝/パラマンサ・ヨガナンダP169-174)
世にパワーストーンやパワー・グッズ、ハーブを売る人は多い。だが実際にこうした霊的占星術にマッチした腕輪などのアクセサリーやハーブやパワーストーンを選定・調整できるのは、神知る人だけなのだろうと思う。まずは神仏を知ること。
史記天官書の分量は膨大だが、退屈と言えば退屈である。神仏を知らぬ王侯が、天変地異や反乱の発生を占星術で知ろうとしても、王侯自身がその原因の主たるところである場合が多いからである。
霊界占星術は、太古の膨大なノウハウをほとんど失い、今は科学ではなく眉唾みたいなものに成り下がったが、万人が神知る時代になれば、そのノウハウが復興することがあるのだろうと思う。