らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「いっぽんどっこ」の由来

2011-10-28 | 雑学

日本が高度経済成長の真っ只中、東京オリンピックが終わった後の昭和40年代初めに威勢のいい女性の演歌歌手が現れました。
彼女がデビューから2年目に発売した「いっぽんどっこの唄」は人々に元気を与え、ミリオンセラーとなりました。
着流し姿に一本独鈷(どっこ)、張りのある声で歌う僅か21歳の彼女はご存知の水前寺清子です。

今日はその「いっぽんどっこ(一本独鈷)」の由来について調べました。

「独鈷(どっこ)」とは、正式には「独鈷杵(どっこしょ)」と呼ばれる真言密教の法具の一つで、もともとはインドで武器として使われていたものが、様式化されて煩悩を打ち砕く法具とされたものだそうです。
これが文様となったのが「独鈷紋」で、博多織の帯地文様として用いられました。

一本の連続文様を「一本独鈷」、三本のものを「三本独鈷」というように呼んでいます。
いまでは一般的に、真ん中に一本ラインの入った男物の帯を「一本独鈷」と言うようです。

・これが一本独鈷と言われている男帯です。



密教で煩悩を破砕し菩提心を表す金属製の法具が「金剛杵(こんごうしょ)」ですが、元々は、古代インドでは帝釈天などが手にする武器でした。
金剛杵には3つの形があって、両端がひとつの突起になったものを「独鈷杵(どっこしょ)」、「三股のものを三鈷杵(さんこしょ)」、五股のものを「五鈷杵(ごこしょ)」といいます。
独鈷杵は金剛杵の基本形で、五鈷杵は最も重要視される法具だそうです。

・独鈷杵(どっこしょ)です


弘法大師が唐から持ち帰り生涯大切にし、祈祷のとき必ず手にしていたのが五鈷杵です。
どの金剛杵も、魔をうち砕く力を秘め、困難や煩悩を振り払う法具として用いられ、身近にあるだけで、厄除け・災難除けになると言われているそうです。

・五鈷杵(ごこしょ)です