元号
早いもので、平成になって今年で27年になります。
昭和64年1月7日未明に天皇陛下が崩御されて、「激動の昭和」が終わりました。
そして、あの有名な小渕官房長官の「新元号・平成」の発表があって、新しい時代が始まりました。
「平成」の由来については、当時の小渕官房長官が、『史記』より「内平かに外成る」、また、『書経』の「地平かに天成る」によるもので、「内外、天地とも平和が達成される」という意味です、と説明していました。
今でも当時のテレビ映像が鮮明に思いだされます。
・有名な小渕官房長官(当時)の「新元号・平成」の発表です(ネットより)
そこで、今日はこの「平成」、「昭和」などの「元号(年号)」について調べました。
「元号(年号)」は漢の時代に始まり、中国・朝鮮・日本などの漢字文化圏で使われていたそうですが、現在残っているのは日本だけのようです。
日本での最初の元号は、大化の改新(645年)でおなじみの「大化」といわれ、それ以来絶えることなく続いて現在に至っています。
現在の元号は、法律的には昭和54年にできた「元号法」に基づいて政令で定められています。
「元号法」では、元号は皇位の継承があった場合に限り改めると規定されており、内閣が決めることになっています。
一代の天皇で元号はひとつだけ用いることを「一世一元」といいますが、このようになったのは明治からで、古くは一代の天皇の間に元号を改めることがありました。
例えば、天災や戦乱があると、災いを一新するために改元したり、干支(えと)の「甲子」(きのえね)と「辛酉」(かのととり)の年に変革が起こるという思想があり、その年に改元したりすることが通例となっていたということです。
元号の名称はほとんどが中国の書物から引用されているそうです。
例えば「昭和」という言葉の由来は、『書経』の【百姓昭明 (ひゃくせいしょうめい)協和万邦(きょうわばんぽう)】によるもので、この言葉の「昭」と「和」をとりました。
この意味は「人々がそれぞれ徳を明らかにすれば、あらゆる国々が仲よくできる」ということから、「国民の平和と世界の共存繁栄を願う」という趣旨で、「昭和」と名付けられました。
また「大正」の由来は、『易経』彖伝・臨卦の【大亨以正、天之道也:(大いに亨(とほ)りて以て正しきは、天の道なり)】からです。
「大正」は過去に4回候補に上がったそうですが、5回目で採用されたということです。