らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

線香の意味と作法

2019-08-03 | 雑学

今年も暑い暑い8月がやってきました。
天気予報を見ているとぞ~っとします。1週間先まで毎日35度以上の猛暑日が予報されています。
こんな暑い中、10日先にはお盆が控えています。
ご先祖様をお迎えする準備で忙しくなりますが、熱中症には十分気をつけ頂きたいと思います。

今日はお盆の行事には欠かせないお線香の意味と作法について調べました。
お盆に限らず法事などの仏教行事には仏壇やお墓に線香をあげますが、その行為にはどのような意味があるのでしょうか?
調べてみると以下のような意味が込められていると言うことです。

「故人の食べ物」
お線香の香りは、故人の食べ物と考えられています。
お線香を焚くと煙が出ます。その煙の香りをなくなった方は召し上がっているのだそうです。
その由来を辿ると、仏教発祥の地・インドの世親という僧侶まで遡ります。
世親は4~5世紀の北インドの僧侶で、後に仏教に多大な影響を与えますが、その世親が書いた倶舎論の中に「人は死後、生まれ変わるまでの四十九日の間、香を食す」との記述があると言うことです。
ここから、亡くなってから仏の世界へ旅立つまでの四十九日間は、絶やさずにお線香をたいておこうという風習が生れたと言うことです。

「自身の身を清める」
お線香はまた、線香をあげる人自身の心身を清める意味も込められています。
お線香そのものが放つ香りによって、線香をあげる人の香りも消えます。
故人への挨拶をする前に線香に火をつけることで、俗世で汚れた心や体を、線香の香りで一掃することができるのです。

「仏様とつながる機会」

お線香をあげるという行為はまた、仏様となった故人と心を通わせる場でもあります。
線香の香りが故人の食べ物となるように、線香をあげる人の心と仏様を、線香の香りで繋げることができます。
自身の身を清めた後に、穢れなき心で仏様と向き合い、近況報告や、生前に話せなかったことなどを伝えます。


「宗派ごとの作法」
線香のあげ方は宗派によって若干の違いがあり、線香を折るかどうか、立たせるか寝かせるか、そして、何本使うかによって分かれています。



線香をあげる作法は、・浄土真宗系では、1本を数本に折って寝かせます。
              ・曹洞宗では1本を香炉の中心へ立てます。
              ・真言宗では3本を香炉の中心へ立てます。
               線香の本数が決められているのはこれらの宗派です。

              ・浄土宗と日蓮宗では1~3本の間なら何本でも良いとされています。
              ・天台宗と臨済宗は、線香のあげ方に特に決まりはないため、思い思いの方法でお線香をあげることができます。

線香を3本あげる行為には、「身・口・心」の3つや「仏・教え・僧侶」の三宝を供養したり、「貪・怒・痴」で表される三毒の心を追い払ったりする意味があります。
1本の場合は、その1本にすべての気持ちを込め、丁寧な気持ちであげてください。