今年のお盆は終盤になって台風10号に見舞われ、山陽新幹線や西日本のJR在来線が全面運休するなど、交通機関が完全にマヒして大混乱し、観光客や帰省客が大打撃を受けたお盆でしたが、それも昨日で終わりました。
台風が来なければ日本全国で賑やかに踊られた盆踊りですが、そもそも、盆踊りは一体何のために踊り、その起源はいつごろなのでしょうか?
今日は盆踊りの起源について調べることにしました。
盆踊りは平安時代(794年~1185年)中期に活躍していた僧侶・空也上人が起源と言われています。
空也は瓢箪を手に持って叩きながら歌うように念仏を唱えることで、人々に念仏を覚えてもらおうと工夫しました。
その際、念仏に合わせて踊るようになり、これが「念仏踊り」として広く知られるようになったそうです。
やがて念仏踊りは先祖を供養する盂蘭盆会(お盆)の行事と結びつき、精霊を迎え、死者を供養するための行事として定着していき、盆踊りになったと言われています。
鎌倉時代(1185年~1333年)になると、一遍上人が全国に広め、地域ごとの盆踊りが誕生しました。
一遍や同行の尼僧らは念仏で救済される喜びに衣服もはだけ激しく踊り狂い、法悦(ほうえつ=この上ない喜び)の境地へと庶民を巻き込んで大ブームを引き起こしたようです。
それ以降は、宗教性よりも芸能に重点が置かれる念仏踊りが生み出され、人々はさらに華やかな衣装や、振り付け、道具、音楽などを競うようになりました。
江戸時代(1603年~1868年)になると盆踊りは各地域の人々の交流の場や男女の出会いの場となりました。
男女の出会いの場となったことで踊っている内に性的に問題が起こるケースが増えました。
このようなことから明治時代(1868年~1912年)には「風紀を乱す」として警察の取り締まりが行われ、盆踊りは一時衰退しましたが、大正時代(1912年~1926年)末期に農村の娯楽として再び日本各地で盛んにおこなわれるようになり、現在に至っていると言うことです。
驚きましたね。
盆踊りは平安時代に念仏を広めるためにはじめた「念仏踊り」が起源でした。
それが時代とともに変遷し、現在では地域に古くから伝わる歌や、歌謡曲、或いはアニメソングで踊る事もあるようです。
このような経緯を知ると、ご先祖様もさぞ驚くことでしょうね。