らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

てるてる坊主と掃晴娘伝説

2020-07-16 | 趣味

前月末から降り続いていた雨が昨日やっと止みました。
それにしても今年の梅雨はひどすぎます。
7月に入って僅か1週間から10日ほどの間の雨量が1000㎜を超えた地点は9県18地点、その内、九州で13地点となっています。
更に、一昨日には中国地方で最大の河川・江の川が氾濫し、島根県で住宅が浸水したり、道路が冠水したりする被害も出ています。

各地に甚大な被害をもたらしている2020年7月豪雨。
人間の力、科学の力、ましてや「てるてる坊主」や「掃晴娘人形」でも止めることができません。
矢張り、自然現象には自然現象以外には方法はないようです。
勢力の強い太平洋高気圧に張り出してもらい、一日も早く梅雨前線を北上させてほしいものです。

ところで無力とは言え、このように雨が続くと、日本では昔からてるてる坊主を吊り下げて、晴れを祈願したのですが、このてるてる坊主の由来となったとも言われている「掃晴娘(そうせいじょう)」伝説が中国にあるようです。
そこで今日はこの伝説についてご紹介します。

「掃晴娘(そうせいじょう)」伝説
掃晴娘とは、中国の伝説上の女性であり、晴天を願うためにその女性をかたどって紙または布で作られる人形です。
この説話には、場所が「村」として伝わっているものと「北京」として伝わっているものがあるようです。

・これが掃晴娘人形です。

「村としての伝説」
中国の村が連日続く雨により水害に陥っていました。
村に住む少女は雨の神である龍神に雨を止めてくれるよう祈りました。
すると、天上から龍神の妃になるならば雨を止めるという声が響き渡ったのです。
掃晴娘はこれを承諾し、雨は無事に止んで空は晴れ渡ったのですが、掃晴娘は天に昇ったためどこにも姿が見えなくなった、というものです。

「北京としての伝説
北京に切り紙が得意な美しい娘「晴娘」がいました。
ある年の6月、北京に大雨が降り、水害となりました。
北京の人々はこぞって雨が止むよう天に向かって祈願をしましたが止みませんでした。
晴娘もまた空に向かって祈りを捧げました。
すると、天から「晴娘が東海龍王の妃になるなら雨を止ませてやる」という声が聞こえたのです。
晴娘は「わかりました。私が妃となりますからどうか雨を降らせないでください」とお願いしました。
すると晴娘の声が届いたのか、雨はぴたりと止みますが、晴娘の姿は消えてしまったそうです。
以来、北京の人々は雨が続くと晴娘を偲んで切り紙で作られた人形を門に掛けるようになった、というものです。

この掃晴娘の人形を吊るして晴天を祈ったという中国の風習が日本に伝わり、日本の「てるてる坊主」になったという説もあるということです。

今、中国でも先月からの大雨で、長江流域など広い範囲で洪水や土砂崩れなどの被害が拡大しており、これまでに死者と行方不明者は141人に、被災した人は延べおよそ3800万人にのぼるというニュースが報じられていました。

中国の人たちは今でも掃晴娘人形を吊るして晴天の祈願をしているかもしれません。
日本では、流石に、てるてる坊主を吊るしている人はいないかもしれませんが、一日も早く梅雨が明けてほしいものです。