らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

じゃんけんの起源

2021-11-10 | 雑学

何かを決める時、「じゃんけん」をしたことがあると思いますが、この「じゃんけん」はいつ頃から始まったのでしょうか?

「起源」
じゃんけんの起源には諸説ありますが、中国の「拳(ケン)」という手遊びが日本に伝わり、その後、日本で独自に発展し、「じゃんけん」が生まれたとされる説が有力のようです。
では、「拳」はいつごろ中国から伝わったのでしょうか?
その時期は定かではありませんが、平安時代には「拳遊び」が行われていたと考えられています。
しかし、この「拳」という手遊びは、手の中に握りしめている物を当てるという遊びであり、現在のじゃんけんとは全く違うもののようです。

室町時代後期になると、「本拳(ほんけん)」と呼ばれる数遊びである、「数拳」が中国から長崎に伝えられ、更に江戸へと伝わりました。
そして、江戸時代中期になると、「すくみ拳」という様々な拳遊びが日本で生まれ、人々の間で流行するようになりました。

「三すくみ拳」
「三すくみ拳」とは、現在行われている”じゃんけん”のような「グー・チョキ・パー」の関係を基にした遊びです。
「三すくみ」とは、三つの物が対照的にそれぞれ弱い強いの立場を持っているため、動くことができない様子を表した言葉です。

「三すくみ拳」の中には、平安時代には既に行われていたとされる「虫拳(むしけん)」と呼ばれる代表的な「三すくみ」の関係を使った遊びがあります。
「虫拳」では、「蛞蝓(なめくじ)」・「」・「」が登場し、次のような関係を持っています。
・ナメクジはカエルに食べられてしまう。(ナメクジはカエルに弱い)
・カエルはヘビに食べられてしまう。(カエルはヘビに弱い)
・ヘビはナメクジの粘液で溶かされてしまう。(ヘビはナメクジに弱い)
 (実際にはナメクジはヘビを溶かしたりはしませんが、そう考えられていたようです。)

以上のことから、カエルがナメクジを食べてしまうと、ヘビの天敵であるナメクジがいなくなってしまうので、カエルはヘビに襲われてしまいます。
なので、カエルはナメクジを食べることができずに固まってしまい、他の2匹にも同様に動くことができなくなってしまいます。
このように3匹が恐怖を感じ、すくんで動けなくなる状況が「三すくみ」と言われる現象です。



「じゃんけんの原型」
更に、江戸時代後期になると、この「三すくみ」の関係と、「数拳」の手の形が融合し、現在の「じゃんけん」の原型と言われる「石拳(じゃくけん)」が生まれたと言われています。

「石拳」は、「」・「(風呂敷)」・「(ハサミ)」からなる「三すくみ」の関係で勝負を行います。
・『』は握り拳を作ります。
・『』は人差し指と親指を曲げてくっつけて、他の指は伸ばした状態にします。
・『』は親指と人差し指を出し、他の指は曲げた状態にします。

この「石拳」は明治時代になると、「石・紙・鋏(ハサミ)」となり、手の形や、掛け声も現在行われている「じゃんけん」と変わらないものとなったと言われています。
そして、昭和になる頃には日本各地で行われるようになり、大人も子供も分け隔てなく行えるものの一つとなったようです。

現在でも、ちょっとした勝敗を決める際などにとても便利な「じゃんけん」ですが、この日本の「じゃんけん」が明治時代から昭和にかけて海外にも伝わり、世界各地で行われるようになったと言われています。