らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

禊の由来

2022-01-06 | 雑学

今年も元日に地元の神社に初詣に行ってきました。
鳥居をくぐると手水舎があるのですが、今年はコロナ対策から柄杓が撤去されていて、ホースから水が出るようになっていました。
皆様が詣でられた神社は如何だったでしょうか?

ところで、この手水ですが、両手を清め、口をすすぐことにより、心(魂)も洗い清めるという意味があるのはご存じの通りです。
そして、その由来は「古事記」に登場するイザナキノミコトのエピソードからと言うことのようですが、ご存じでしょうか?
今日は「禊の由来」について調べました。

「禊」
禊(みそぎ)と言えば、スキャンダルを起こした政治家が選挙で再選した時など「禊が済んだ」と言っているのをニュースでよく聞きます。
しかし、本来、「禊」とは川や海に浸かって身体を洗い清めることなのです。
この行為によって、心身の罪や穢れを洗い流すのが禊なのです。

・手水舎の手水と柄杓です。


「禊の由来」
その由来は「古事記」に登場するイザナキノミコトのエピソードからと言われています。
その物語は次のように伝えられています。

「エピソード」
妻のイザナミを亡くしたイザナキノミコトは黄泉の国まで彼女を連れ戻しに行きました。
妻は黄泉の国の神と相談するので、その間は決して自分の姿を見てはいけないと夫に告げたのです。
しかし、イザナキノミコトは約束を破って、妻のイザナミを見たのです。
何と!
そこにいたのは体中にウジが湧き、雷神まで取り付いているという恐ろしい姿をした妻だったのでした。
驚いた彼は慌てて黄泉の国を逃げ出しました。
怒りに燃えて追いかけてくる妻を何とか振り切って地上に戻ったものの、死の国を訪れたことでイザナキノミコトは穢れてしまいました。
そこで、着ていた衣服をすべて脱ぎ捨てて、川に入って身を清めたのです。
これが「禊」の由来なのです。

「三神誕生」
この禊を行った際に多くの神が生まれているのですが、最後に生まれたのが有名な三神です。
左目を洗うと天照大神が、右目を洗うと月読命(つくよみのみこと)が、そして鼻からはスサノオノミコトが生まれました。

・神主が振る御幣です。


「禊とお祓いとの違い」
ところで、穢れを清める行為には「祓え」もあります。
所謂「お祓い」です。
「禊」と「祓え」は混同されることも多いのですが、本来は別物です。
「祓い」は水を必要としない代わりに、人形や護符を使い、これらに穢れを移すことで心身を清めます。
また、「お祓い」をするときに神主が御幣を振るのも、御幣に穢れを移す意味合いがあるようです。

現在では、全身を水に浸けて「禊」を行うことはあまりありませんが、普段の生活に「禊」の名残りがあります。
その一つが、神社で参拝する前に手や口をすすいだり、葬儀から帰ってきたときに塩を撒くなどです。
このような行為は、「禊」の簡易版とも言われています。