「平均寿命と健康寿命」
令和元年(2019年)における日本の平均寿命と健康寿命は次の通りです。
・令和元年(2019年)における平均寿命と健康寿命です。
健康寿命 (2001年比) 平均寿命 (2001年比)
男性 72.68歳 (+3.28歳) 81.41歳 (+3.34歳)
女性 75.38歳 (+2.73歳) 87.45歳 (+2.52歳)
2001年と比べると男性は3歳以上、女性も2.5歳以上伸びています。
そして、平均寿命と健康寿命の差は男性で約9年、女性で約12年あります。
健康寿命とは、2000年にWHO(世界保健機関)が提唱した新しい指標で、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。
簡単にいうと、介護などに頼らずに自立して生活できている健康な期間のことです。
平均寿命と健康寿命の差が男性で約9年、女性で約12年あるという事は、この期間は介護など、家族や他人に頼らざるを得ない期間と言えます。
私たち一人ひとりが健康で長生きしていくためには、平均寿命と共に健康寿命も伸ばすことが必要です。
今、健康寿命を伸ばすことにつながるとして、足の健康や歩行を保つことを目的に「足の8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動」という歩行が推奨されています。
皆さんは「足の8020運動」をお聞きになったことがありますか?
「足の8020運動」とは、一体どのような運動なのか調べてみました。
「足の8020運動」
「足の8020運動」とは、「80歳になっても20分間キビキビ歩ける」状態をめざす運動のことです。
歩行速度は、健康寿命にとても大きく結びついています。
アジア初の足の専門病院「下北沢病院」が実行委員としてこの運動を推進・応援しています。
「歩行速度」
現在、「足の8020運動」は下北沢病院や約80社の企業が進めているそうです。
歩く速さは時速4~5㎞が目安ですが具体的に指定していません。
と言うのは、例えば同じ80歳でも、フルマラソンを走りきれる80歳の方と、足の機能が弱くなっている80歳では身体機能が全く異なります。
その方たちに「時速◯km」のような同じ目標を与えても無理があるし、怪我のリスクも出てきます。
そのため、それぞれの体力に合わせた「キビキビ歩き」を推奨しています。
例え、速度が遅くても、無理のない範囲で「キビキビ歩き」ができていればそれでよく、また20分は連続でなくても、10分ずつ2回に分けてもいいのです。
30~55歳の女性で速く歩く人は、ノンビリ歩きの人に比べて、70歳になった時に重い病気や障害を持つリスクが低いという結果や、75歳以上の人が1日8000歩歩き、内20分間速歩きすることは高血圧や糖尿病の予防につながると言う報告があるそうです。
但し、中年以降は気づかないうちに筋力が落ち、病気も抱えがちなことから、いきなりの速歩は怪我のもとです。
足の状態を定期的にチェックして無理をせず体を慣らしていくように歩行することが求められます。
「8020運動の目標」
目標・・・80歳で20分間キビキビと歩き続けられること
ポイント・・・毎日継続しよう。
足の表裏をこまめにチェック
スポーツを始める時は無理をしない
健康寿命を伸ばすために「足の8020運動」を始めてみては如何でしょうか?
その時には、無理のない程度に20分間のキビキビ歩行を取り入れましょう。