世界で活躍するバイオリニスト、竹澤恭子さん。
前も書きましたが、同郷ということもあって、
名古屋で演るときは、できる限り見に行っています。
2007年にスタートしたデビュー20周年シリーズも今年が最終章。
「20周年の企画をリサイタルという形にしたのは、コンサート活動の70%が
コンチェルトで、なかなかやりたいと思っていたソナタを弾く機会が少なかった
からです。お客様になじみがなくても伝えたい曲とかも含め3つのプログラムで
3年間やってきました。20年経ってどれだけ弾けるかというチャレンジでもありました(本人談)」
というわけで、
最終回の今年、ブラームスの全3曲のソナタでシリーズ総仕上げ。
彼女自身もデビュー以来20年の活動の蓄積、
結婚、出産といった人生経験を生かし演じます。
「3曲一緒に弾くのは初めてです。技術的には若い人でも弾けます。
ブラームスは若い人には弾けないといわれるのはなぜか、と思ってきました。
演奏するたびに、納得した演奏ができるのはいつだろうか、そう自分に問いな
がら弾いてきました。今までの経験を生かせるものにしたい。
ブラームスが作曲した年と同じぐらいの年齢になって、いろいろなことを
想像しながら弾けたらと思います」
そういえば、いつかのリサイタルで3番だけ聞いたことがあります。
「敬愛するブラームス」と、ブログラムに書いてあったけど、
その「敬愛」の心が演奏に表れていました。
特に3番は魂が曲に入り込んでいて素晴らしかった。
前回聞いた、ブルッフの「スコットランド幻想曲」でもそうだったんだけど、
最近の恭子ちゃんの乗ってる演奏は、聞く者の心を揺さぶるんですよねー
テクだけじゃない、精神的な何かが作用してるんでしょうけど。
彼女を変化させる出来事が何かあったのか、
どこかの領域に到達したのかはわかりませんが、
とにかく素晴らしいんです。
20周年記念ライブ、東京、大阪、松本、札幌、NY・・・と続きます。
体に気をつけて頑張ってね!
竹澤恭子デビュー20周年シリーズⅢリサイタル
会場:愛知県芸術劇場
共演: イタマール・ゴーラン(ピアノ)
プログラム: ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ(全曲)
第1番 ト長調「雨の歌」
第2番 イ長調
第3番 ニ短調
アンコール:シューマンのロマンス。ブラームスのハンガリー舞曲第1番、フォーレの「夢のあとに」の計3曲
今日の1曲:ブラームスのバイオリンソナタ第3番/竹澤京子
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集(全曲)
PS。Thank you for inviting this lovely concert, REIKO