名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

Numberより抜粋

2014年09月05日 12時00分11秒 | スポーツ

さすがNumber切り口が専門的。

Number Web 9月4日(木)より抜粋。

(↑写真は朝日新聞のもの)

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日本人が全米オープンでベスト4に残るのは96年ぶり。世界6位のラオニッチに続き4位のワウリンカを下し、
いよいよ錦織圭が頂点に立つ日が見えてきた。 

錦織圭が全米オープン、スタニスラス・ワウリンカ(スイス)をフルセットで破ってベスト4進出を決めた。快挙である。

準々決勝のミロシュ・ラオニッチ(カナダ)との試合も息詰まる熱戦だったが、小さい体の錦織がこの日も寄り切ったという感じだ。

勝った直後のコート・インタビューで、

「いちばん好きなグランドスラムで」と言っていたのが印象的だった。

やっぱり、錦織はアメリカ育ちのプレーヤーなんだな、と微笑ましく思った。

セットごとの流れを数字で追うと……?

さて、ワウリンカ戦のスタッツ(数字)を分析していくと、次のようなモメンタム(試合の流れ)が見えてくる。

第1セット

錦織のファースト・サービスの確率が悪く(44%)、一昨日に深夜2時過ぎまで戦った影響があったのか、手探りの状態でリズムをつかめず。ワウリンカが6-3で獲得。

第2セット

錦織のファースト・サービスの確率が56%に上昇。最初のサービスが入った22本中20本のポイントを取った。一方のワウリンカは、サービスに苦しむ。錦織が安定した戦いぶりに移行する。錦織、7-5。

第3セット

錦織が一気に波に乗る。ゲームカウント5-2と優位に試合を進め、はっきりと錦織有利の展開となる。しかし、ここからワウリンカが反撃してもつれ始める。結局、錦織がタイブレークでこのセットをモノにする。このセット、錦織のファースト・サービスの確率は65%にまで達していたが、ワウリンカがペースをつかみはじめているのが気になった。

勝負を分けた2つの数字、「8分の2」と「8分の7」。

第4セット

この試合がより面白くなったのは、ここからだ。ワウリンカが戦い方を変えたのだ。第3セット、ワウリンカのファースト・サービスの確率は52%。エースを狙いに行き、フォルトが目立っていたのだが、このセットからスピードを抑えてプレースメント(場所)を重視し始めた。その結果、ファースト・サービスの確率は67%にまで上昇し、アンフォースト・エラー(自分のミスでポイントを与えること)が少なくなってきた。剛を捨て、柔を選択したのだ。いい戦略だったと思う。錦織としてもなかなかブレークのチャンスが訪れず、結局、タイブレークとなる。

タイブレークではワウリンカが4-0と一気に走ったが、ここから錦織が反撃して流れが行き来する展開となり、テニスの醍醐味を味わうことが出来た。しかし、ワウリンカが押し切り、最終セットへ。

第5セット

錦織にも苦しい場面はあった。特に第3ゲーム、15-40とブレークポイントを握られた時はどうなるかと思ったが、ここから冷静に盛り返した。第5セットもワウリンカは極めて保守的にプレーし、確率を重視した戦い方をしていた。その証拠に、アンフォースト・エラーはワウリンカが10本、錦織が11本だった。この試合ではじめてワウリンカが錦織を上回った。相手のセカンド・サービスと、ネットプレー。

勝負の分かれ目となった数字は、「8分の2」と、「8分の7」だ。

8分の2はワウリンカのセカンド・サービス時のポイント。彼の最初のサービスが入らなかった時、錦織は高い集中力を発揮した。

そして8分の7は、錦織のネットプレーの成功率。勝負どころと見てネットに出た場合、確実に錦織はポイントをモノにしている。

相手のセカンド・サービスと、ネットプレー。

勝負どころの判断、そして正確性が錦織のストロング・ポイントなのである。2試合続けて4時間以上戦い、なおこの集中力を発揮するのは並大抵のことではない。素晴らしい戦いだった。さあ、準決勝が待っている。

もう少し、ワクワクさせてもらおうじゃないか。

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なるほど!

なかなかの分析ですね、

スポーツライターの生島さん。

さて準決勝。

The Marathon Man, Kei。

楽しみです。