ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングやメールカウンセリングなどをやっています

プレイセラピー・子ども・主体-2017年精神分析学会・その3

2024年10月20日 | 精神分析に学ぶ

 2017年のブログです

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 新潟に帰ってきました(昨日の帰りの東海道新幹線は連休最終日のせいでひどい混雑で、田舎者のじーじは、ニュースで見るだけだった都会のすごさを、この年になって初めて実感させられてしまいました)。

 昨日の分析学会は3日目、最終日。

 会長講演やシンポジウムなどがありました。

 会長講演は生地新さん。

 うかつなことに、じーじは昨日まで生地さんが児童精神科医であることに気づいていなくて、講演をお聞きして初めて気づきました。

 しかし、講演の内容は、プレイセラピーについて、とてもていねいにこまやかに検討をされていて、勉強になりました。

 本当に子どもの主体性を尊重されていて、治療者が、子どもを単に楽しませること、を戒めていることが印象的でした。

 午後のシンポジウムは、ここ数年、分析学会で話題になっている精神分析と分析的精神療法の異同についての議論。

 北山修さん、松木邦裕さん、福本修さんという豪華なシンポジストに、藤山直樹さんらが指定討論を行ない、議論を深めました。

 藤山さんが、ご自分のわからない点を、わからない、と率直に発言をされて、大家になっても、飾らない、素直なその態度に感心させられました。

 また、高野晶さんの冷静な現状分析にも感心させられました。

 3日間で、さまざまなことを学び、考えることができたように思います。

 年寄りのじーじゆえ、かなり疲れましたが、とても面白かったです。

 子どもと同様、面白い、ということが、次につながるのでしょう。

 とてもいい体験でした。      (2017.11 記)

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 2024年10月の追記です

 この時の新幹線の混雑ぶりは今でも忘れられません!

 まず、名古屋駅で新幹線が1~2分おきに到着したこと(新潟では1~2時間に1本です?)。

 それのどれもが超混雑ぶりで乗り込めずにしばらくは見逃したこと。

 数本見逃して、意を決してなんとかお尻から乗り込んだものの、全く身動きができない状態。

 奥に進もうとしても、途中下車を狙っている乗客が多いのか(?)、完全にブロックされています。

 新潟では混んでいると皆さんが奥のほうに移動してくれますが、そんな配慮は全くなし!

 隣にいた小学生などは気分が悪くなって大変でしたが、誰も気にとめず、都会の人たちの弱者への冷たさを痛感しました。

 新幹線にも女性専用車両や老人専用車両?(じーじはあまり乗りたくないかも?)があるといいですが、そうだ!女性・老人・子ども専用車両があるといいですね。

 リニアモーター新幹線より優先課題かもしれません。

 頼みますよ、JR東海さん!       (2024.10 記)

 

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村上春樹『村上さんのところ』2015・新潮社-「ユーモア」と「遊びごころ」の大切さ

2024年10月20日 | 村上春樹さんを読む

 2015年のブログです

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 村上春樹さんの,村上さんのこころ,ならぬ,『村上さんのところ』を読みました。

 すごくおもしろかったです。

 村上さんの読者やファンの質問に,村上さんが一つ一つ丁寧に答えるという本ですが,ユニークな質問に,ユニークな回答がとてもよかったです。

 中でも,個人的には,妖怪ポロンのやりとりがおもしろかったです(くわしくは本書59ページをお読みください)。

 村上さんの小説は,内容がけっこう重かったり,深かったりしますが,少しのユーモアやゆとりや遊びなどがそれを救っているような気がします。

 真面目で苦しくても,決して煮詰まらずに,いつか前向きになれる印象です。

 本書でもそれは同じ感じです。 

 心理療法やカウンセリングでもなかみや内容,雰囲気などが重いことが多いですが,少しのユーモアや遊びで救われることが多いと思います。

 小児科医で精神分析家のウィニコットさんのいう「遊びごころ」について,くわしく述べたのは精神分析家のオグデンさんですが,ウィニコットさんのいう「遊びと創造」は本当に重要だと思います。

 なお,ユーモアたっぷりの本書の中で,唯一,原発と東日本大震災について語る村上さんはめずらしく「熱く」なっています。

 被害者への強く深い思いと,一方で,責任を取らずに運転を再開する国や企業への怒りがひしひしと伝わってきます。

 優しさと怒り,弱いものの側に立つ村上さんの決心が垣間見えます。

 貧しくても,清く生きたいと,つくづく考えさせられる一冊です。       (2015記)

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 2018年5月の追記です

 本書の文庫本が出ましたので、買いました。

 じーじの大好きな妖怪ボロンのお話(ポロンじゃなくて、ボロンでした。すみません)は、文庫本では139ページに出てきます。     (2018.5 記)

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 2018年9月の追記です

 文庫本の『村上さんのところ』を読み終わりました。

 やはり、すごく面白かったです。

 この本も、電車の中で読むのは危険な本です。

 ところで、今ごろになって、大きな勘違いに気づきました。

 それはじーじの大好きな妖怪ボロンのことなのですが、今までじーじは、ボロンは女性が胸を出すのだろう、となぜか勝手に思っていたのですが、これが大きな勘違いで、正しくは男性がパンツを脱いでしまうらしいのです。

 これではじーじのボロンのイメージ(?)とは少し違います。 

 勝手に間違えて、違います、もないのですが…。

 困りました。

 でも、じーじの間違いにも何か意味がありそうな気もしますので、しばらくはこの意味を探求していきたいと思っています。

 臨床心理学の世界は奥が深い(?)です。       (2018.9 記)

 

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