だいぶ以前にも、北海道の縄文期かのころの土面を
ご紹介しましたけれど、
今回も、ものすごく人間内面的な「表現」を感じさせる作品。
これは東京国立博物館平成館で見かけた縄文期土偶。
撮影はきちんと了解の上で取っています。
っていうか、フラッシュをたかない限り撮影は自由というのが
こうした公共施設の基本的なスタンスのようです。
もちろん、特別展などでは別扱いですが・・・。
で、なんともいえないユニークな造形だったのですね。
こうした作品(って呼ぶべきだと思います)からは
豊かな内面性・情念のようなものを感じることが出来ると思います。
現代の作家達が作り出すモノと、ぜんぜん違わない「個性」表現を感じます。
個人主義という現代文明の基本と、そう違いのないものが伝わる。
縄文の時代って、
やはり相当にくらしは豊かなものがあったのではないかと思います。
たぶんこの作品は、ひと型土偶として、
宗教的な儀式などで使用されたものでしょうが
ここまで個性的な表現をするというのは
基本的に想像力の無限な豊かさが伝わってくる気がするのです。
人体のデフォルメの仕方が、なんとも面白く、
しかも顔のまわりの表現など、岡本太郎さんはこれをパクったの(笑)
と思わざるを得ないような楽しさですね。
こういう表現が、そう貧富のない社会で
自由闊達に生み出されていたということに接すると
さてさて、進歩とは一体どういうことなのだろうかと
考え込んでしまわざるを得ない気がしてきます。
こちらをじっと見つめてくる土偶のまなざしに込められた古代の人たちの
豊かでおおらかな精神性に深く思いをいたす次第です。
みなさん、いかが感じられますか?
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