札幌に戻って、ずっと雨が降っております。
先週東北にいたときも、その間中、雨が降っていたような印象。
テレビニュースを断片的に見ていたら、
紀州の「十津川」で、壊滅的な豪雨災害があったということ。
北海道には、「新十津川」という地名があります。
これはその名の通り、
この十津川から集団移住してきたことが地名として残ったもの。
北海道には、そういう集団移住の痕跡があちこちにあります。
で、今回の十津川周辺の豪雨被害、
明治の頃にも同様にあって、
そのときに、新十津川に集団移住したのですね。
北海道は、このような災害に見舞われた地域再生の土地を提供する
そういう地域でもあった。
写真は、先日のオホーツク圏・網走への出張走行のときに
道端で見かけたエゾシカであります。
現代という時代、
まだ、日本にはこういう環境もあるのです。
災害という現実が、日常化してきている昨今。
場合によっては、たとえば原発被害からの集団移住ということが
現代で起こりうるのかどうか、
人間が生きていく基本的な経済活動が、土地からはやや離れている現実の中、
福島県の人々がこのような北海道移住という
選択肢を考えるのだろうか、と思い至ります。
原発事故が緊迫した局面だった時期、
東京の方たちの中で、それもトップエグゼクティブたちから、
札幌移住を本気で考えていたひとたちもいたと言われます。
一時期、即入居可能なマンションが売れているとも聞いた。
政権も変わって、雰囲気が変わってきたのですが、
震災から、こういった大きな変動に局面が移っていくのかどうか、
まぁ、現実的にはそういうふうにはならないだろうと思いますが、
ひとびとの生き方や、豊かさの指標、価値観は
確実に変化はしていると感じています。
シカのような大型哺乳動物が繁殖していけるような
そういう自然環境を維持し続ける「豊かさ」もまたあるのだと
改めて気付かされるところですね。