先日、住宅金融支援機構さんの講演を聞く機会があった。
支援機構には、住宅市場調査的な外郭法人もあって、
そこの調査員の方の講演もあって、調査資料から上記のアナウンス。
この基本的なデータについて、講演後、詳細にデータ根拠も伺いました。
根拠は瑕疵担保保険の加入者分析からのものだそうです。
それら、有意義なデータについて教えていただけました。
表では全国のデータのみ表現されていたのですが、
北海道は同様の調査データで、工務店のシェアが63%ということ。
便宜上、50棟以上のビルダーは範疇をはずれるそうですが、
現実的にその経営規模の企業の実態はどうであるのか、
そのあたりの線引きも微妙ではあると思いますが、
おおむね実態を表している数字だと思います。
ただし、この数字も地域偏差が大きく存在して、
北海道ではたしかに、いわゆる「ハウスメーカー率」が低い。
一方で、中国地方西部ではハウスメーカー率がぐっと高くなるそうです。
これは以前から指摘されていたことですが、
その根拠はなんであるのか、まだきちんと論じられていません。
地方では、こういったマーケット調査がまだ行き届いていない。
大学の研究機関でも、建築工法、環境性能的な解析は進んでいますが、
こういったマーケティング研究については、そのニーズが乏しいと
みなされているからか、どうも反応が鈍いモノがある。
全国的にもこういった住宅のマーケット調査に大学研究機関が
大きな興味を持って取り組むと言うことは寡聞にして聞かない。
いわばミクロマーケティング論、個別マーケティング論になるのでしょうが、
一方で工学部系の事業分析というような側面もあろうかと思うのです。
このあたり、大学研究機関の研究領域アイデアでも、
既存の考え方ばかりではない発想が求められるのではと思っています。
鎌田紀彦先生は、「システム工学」という専門領域が
室蘭工業大学に開設されたことから、東大研究室から来道されたそうですが、
そこで木造構法のシステマチックな解析を基本にしながら、
いわば大工の手作業まで踏み込んだ工法研究に取り組まれていった。
その部分が、それまでの大学研究者にはなかった発想とされて
多くの中小工務店が注目し、具体的な「暖かい家づくり」の研究を求められた。
現場大工さんへのリスペクトのある姿勢が、かれらのバリアーを除去し、
具体的手順としての、高断熱高気密手法が解析されていった。
どうもこんな先例が、いま求められているように思います。
現実にこれからの日本の木造住宅でのニーズを考えたとき、
既存建築の利活用がある程度、中心領域にならざるを得ない。
その基本はやはり在来工法だろうと思います。
ハウスメーカーの「特殊」な工法は、その会社の存続に依存している。
現場的にはやはりオープンな工法が支配的であり、
また「特殊工法」に対しても柔軟に対応できる可能性が高い。
そういった日本の「製造業」の重要な資産としての在来工法の存続性を
経営面からも考えるというのは、重要な研究テーマではないか。
いつもそんな思いを持っております。
支援機構には、住宅市場調査的な外郭法人もあって、
そこの調査員の方の講演もあって、調査資料から上記のアナウンス。
この基本的なデータについて、講演後、詳細にデータ根拠も伺いました。
根拠は瑕疵担保保険の加入者分析からのものだそうです。
それら、有意義なデータについて教えていただけました。
表では全国のデータのみ表現されていたのですが、
北海道は同様の調査データで、工務店のシェアが63%ということ。
便宜上、50棟以上のビルダーは範疇をはずれるそうですが、
現実的にその経営規模の企業の実態はどうであるのか、
そのあたりの線引きも微妙ではあると思いますが、
おおむね実態を表している数字だと思います。
ただし、この数字も地域偏差が大きく存在して、
北海道ではたしかに、いわゆる「ハウスメーカー率」が低い。
一方で、中国地方西部ではハウスメーカー率がぐっと高くなるそうです。
これは以前から指摘されていたことですが、
その根拠はなんであるのか、まだきちんと論じられていません。
地方では、こういったマーケット調査がまだ行き届いていない。
大学の研究機関でも、建築工法、環境性能的な解析は進んでいますが、
こういったマーケティング研究については、そのニーズが乏しいと
みなされているからか、どうも反応が鈍いモノがある。
全国的にもこういった住宅のマーケット調査に大学研究機関が
大きな興味を持って取り組むと言うことは寡聞にして聞かない。
いわばミクロマーケティング論、個別マーケティング論になるのでしょうが、
一方で工学部系の事業分析というような側面もあろうかと思うのです。
このあたり、大学研究機関の研究領域アイデアでも、
既存の考え方ばかりではない発想が求められるのではと思っています。
鎌田紀彦先生は、「システム工学」という専門領域が
室蘭工業大学に開設されたことから、東大研究室から来道されたそうですが、
そこで木造構法のシステマチックな解析を基本にしながら、
いわば大工の手作業まで踏み込んだ工法研究に取り組まれていった。
その部分が、それまでの大学研究者にはなかった発想とされて
多くの中小工務店が注目し、具体的な「暖かい家づくり」の研究を求められた。
現場大工さんへのリスペクトのある姿勢が、かれらのバリアーを除去し、
具体的手順としての、高断熱高気密手法が解析されていった。
どうもこんな先例が、いま求められているように思います。
現実にこれからの日本の木造住宅でのニーズを考えたとき、
既存建築の利活用がある程度、中心領域にならざるを得ない。
その基本はやはり在来工法だろうと思います。
ハウスメーカーの「特殊」な工法は、その会社の存続に依存している。
現場的にはやはりオープンな工法が支配的であり、
また「特殊工法」に対しても柔軟に対応できる可能性が高い。
そういった日本の「製造業」の重要な資産としての在来工法の存続性を
経営面からも考えるというのは、重要な研究テーマではないか。
いつもそんな思いを持っております。