三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

【非人道的独裁が生んだ「武漢」コロナ災禍】

2020年03月19日 07時06分22秒 | Weblog
世界を完全に震撼させつつある「中国(武漢)ウィルス」ですが、
その現地からの「信頼できる」情報がなかなか発出されない。
〜ウィルス名についてアメリカ・トランプ政権と中国との争いが起こっている。
わたしとしては自由主義・民主主義の世界を絶対に支持するので
あえてきょうはそう呼ぶことにします。

非人間的独裁官僚体制下の中国では自由な言論は封殺されるけれど、
ときにそのはらわたを食い破って「民の声」が聞こえる瞬間がある。
今回のウィルスパンデミックで、その発源地・中国武漢からの
「人間の声」がほとんど聞こえないといういらだちがあった。
世界のメディアはなにをやっているのかという残念な気分。
しかし、ウォールストリートジャーナル紙などの記者は国外退去させられ
陰に陽にの独裁権力からの圧力の前で無力化させられてもいることは自明。
そういうなか、きのうジャーナリストの佐々木俊尚さんのFacebookで
シェア拡散されていた情報にアクセスできた。林毅という名前だったので
ひょっとして中国か台湾の方かと思ったが、日本人の中国ウォッチャー。

で、中国国内で発行されている「人物」という雑誌の3月号で
国家最高レベルの医療機関・武漢市「中央病院」で「急診科」部門の
200人のスタッフを統括する立場の女性医師で、新型肺炎の発生について
武漢内の医師に最初に警告を発した人物、艾芬(アイ・フェン)さんへの
インタビュー記事が掲載されたのだという。いや正しくは、
WEB版で3月10日にアップされたが、長くとも2時間程度で削除された。
掲載予定だった紙の雑誌は全て取り下げられ、定期購読者には返金措置された。
それでも人々は様々な手段で転送を続け、当局はいちいちそれを消すという
イタチごっこが繰り返されていたのだという。以下が和訳記事リンク先。
「辺境通信<笛をくばる人(翻訳)>〜林毅」
で、きのう夕方わたしのFacebookではそれをシェアしたのですが、
その内容についての雑感を記してみたい。

一読して、ようやく武漢の生身の血肉の感じられる「人間の声」が聞こえた。
世界を震撼させる疫病のなまなましい姿が、肉声で伝わってきた。
疫病との戦いは、敵を正しく知ることから始まるのだと思う。
しかし今回の疫病では、独裁政権の情報統制越しにしか情報が得られない。
「よくわからないことの恐怖」はウィルスを実態以上に巨大化させている。
最初にこのウィルス感染病について告発しその後死亡した李文亮医師は
彼女の同僚。彼女自身インタビューで告発の笛を「吹き続けられなかった」のを
「後悔」していると告白している。生々しい「幹部の隠蔽工作」が語られる。
〜「私を叱責した幹部は「我々は会議に出席する時も恥ずかしくて
顔をあげる事ができない。某主任が我々の病院のアイとかいう医師(彼女)を
批判したからだ。お前はプロとして、武漢市中心医院急诊科の主任として、
どう考えたらこのような組織の規律を乱すようなことができるんだ?」
これは彼が言ったセリフ一言一句そのまま。<中略>
「頭が真っ白になった。この人は私が仕事で努力しなかったことを
批判しているのではなく、この全武漢の発展のまたとない機会が
私ひとりによってめちゃくちゃにされたと言われているかのようだった。
絶望を感じた。」〜・・・どんな文学作品よりも心が揺さぶられる。

習近平政権は、自国の感染ピークが終息して「克服した」と。
発源地が中国ではないのではと責任転嫁キャンペーンまではじめている。
対して、米トランプ大統領はTwitterで明確に「中国ウィルス」と呼んだ。
危機はいまそこにあり、破局的局面も考えられる。
コメント
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