イアン・マグワイア『北氷洋』
これは傑作ではないのか?
最後の数ページに達するころ、ふと思った。
それまで、そんなことはまったく思いもしなかったのに。
『北氷洋』というタイトルの、馴染みのなさ。
表紙の、少し古くさい文字。
それに合わせて、イラストも古いテイストを含んでいるけれども、実は新しい。
子どもの頃に読んだ、数々の冒険小説を想起させる表紙。
とはいっても、子ども向きではない。子どもには刺激が強すぎする。
簡潔で的確な描写。
ミステリー、アドベンチャー、少し文学の匂い。
選ばれた言葉は、あえて古い言い回しを時々混ぜ、1800年代の雰囲気を醸し出している。翻訳のうまさ。
完全な善人などいない。
完全な傑作などない。
少し瑕疵があるくらいが、心に残る傑作なのかもしれない。
カバー装画は影山徹氏。(2018)
これは傑作ではないのか?
最後の数ページに達するころ、ふと思った。
それまで、そんなことはまったく思いもしなかったのに。
『北氷洋』というタイトルの、馴染みのなさ。
表紙の、少し古くさい文字。
それに合わせて、イラストも古いテイストを含んでいるけれども、実は新しい。
子どもの頃に読んだ、数々の冒険小説を想起させる表紙。
とはいっても、子ども向きではない。子どもには刺激が強すぎする。
簡潔で的確な描写。
ミステリー、アドベンチャー、少し文学の匂い。
選ばれた言葉は、あえて古い言い回しを時々混ぜ、1800年代の雰囲気を醸し出している。翻訳のうまさ。
完全な善人などいない。
完全な傑作などない。
少し瑕疵があるくらいが、心に残る傑作なのかもしれない。
カバー装画は影山徹氏。(2018)
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