ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

アメリカを変えた夏 1927年

2019-01-23 19:24:24 | 読書
ビル・ブライソン『アメリカを変えた夏 1927年』





 表紙のイラストは、ごちゃごちゃした感じが遊園地のようだ。

 観覧車、ジェットコースター、メリーゴーランド。

 いろんなものが詰め込まれた、昔ながらの遊園地。ニューヨークのコニーアイランドのような場所。

 オリジナルの英語版とほぼ同じ表紙。違うのは、日本語タイトルが入っているところに、英語版は著者名だけが大きく入っている。

 日本語版の帯を取って気づくのだ。

 「ONE SUMMER AMERICA 1927」という書体の雰囲気が、一気に1927年に連れて行ってくれると。

 その点、英語版の方は、見た瞬間、古い時代へ飛ばされる。


 丁寧に、人を、事件を調べ上げ、1927年のアメリカを描写する。

 退屈な箇所はひとつもない。

 まるで遊園地。

 時代が特異だったのか、著者の視点がユニークなのか。

 ページのあちこちにリンドバーグが登場する。それは常に上空を飛んでいるような感覚。

 600ページに近い、長い読書だったが、少しずつ進む時間が楽しかった。


 装丁は小林剛氏、イラストはNeil Gower。(2019)




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