ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

牛たちの知られざる生活

2019-03-25 18:19:51 | 読書
ロザムンド・ヤング『牛たちの知られざる生活』




 この本にはカバーがない。

 または帯のように短いカバーがある。

 その短いカバーに、日本語のタイトルはないので、やはり帯。

 少しだけ見えている表紙に、空と山の絵が描かれている。

 帯を外すと、柔らかなタッチの牛たちが表れる。

 絵は背から表4へと続いていて、本を広げてみると、牧場の景色が目の前に広がり、思わず深呼吸をしたくなる。

 
 イギリスで牧場を経営する著者は、牛や羊、鶏たちと会話をする。

 いや、そんなことはないでしょう、牛は喋らないでしょう。

 わかっているのだが、読み進めるうちに疑念は消えてしまう。

 どうやら本当に意思の疎通はあるようだ。

 驚くのは(驚きの連続だが)、牛が相当に聡明だということ。

 とはいっても、犬のように人間にべったりではないところに、つき合いの難しさと面白さがある。


 装丁は佐藤温志氏、イラストはagoera氏。(2019)



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