ロビンソン本を読む

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最初の悪い男

2019-03-15 22:46:20 | 読書
ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』





 真っ黒な表紙に、白抜きのタイトル文字。

 黒はダーク、腹黒さを表しているのか?

 それにしては、文字の組み方が素直ですっきりしていて、隠された陰謀は感じられない。

 一方、帯はとても色鮮やかでセンスが良く、物語の華やかさを予感させる。


 読み始めてすぐ、クスクスと頭の中で笑い声がする。

 だんだん、シットコムの笑い声のように大きくなり、ニタニタ笑ってしまう。

 シェリルは、少し変わった女性だが、際立って変人というわけではない。

 感情移入はしにくいのだが、周囲の人たちのズレが彼女を混乱させ、同情を誘う。

 物語はヘンテコな転がり方をしていき、予想のできないところへ向かう。

 なんとなく、みんなが信用できない感じがしていて、きっとこれがダークな黒。

 じゃあ、帯のカラフルさはどこに?

 ラストにあった。


 帯のグラフィックは、映画監督でもあるマイク・ミルズ。(2019)




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