ロビンソン本を読む

本とデザイン。読んだ本、読んでいない本、素敵なデザインの本。

アラバマ物語

2019-04-08 19:48:30 | 読書
ハーパー・リー『アラバマ物語』





 書店でハーパー・リーの『さあ、見張りを立てよ』を立ち読みしたら、冒頭の2ページですっかり気に入ってしまった。

 帯に『アラバマ物語』の20年後を描く、とある。

 その書店に『アラバマ物語』はなかったので、『さあ、見張りを立てよ』だけを購入し、後日『アラバマ物語』を手にした。


 なんだか不思議な本。

 ペーパーバックほどの大きさで、カバーはなく、表紙、背ともに古風なデザイン。

 奥付を見ると昭和39年が初版で、おそらくデザインが当時のままなのだ。

 表紙には少女のモノクロ写真が切り抜きで入っている。

 著者の子供時代かと思ったが、映画化した際に出演した俳優だった。

 本文の中にも、映画の写真がところどころ挿入されている。

 1962年の古い映画に、本全体が包まれている。


 子供たちの、たわいない遊びの日々が綴られ、のんびり読んでいくと、少しずつ、日常の中に人種差別が見えてくる。

 古い時代の話だからと思って読んでいたが、人の本質はあまり変わっていないのではないかと、50年後のアメリカをみて感じる。


 クレジットはないが、装丁は花森安治氏らしい。(2017)





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