※全編フルオープン配信【8/5(日)14時半~】岩上安身による「原発事故後の子ども保養支援『避難』と『復興』とともに」著者・疋田香澄氏インタビュー
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山本太郎と久米宏が反骨タッグ! 安倍政権とカジノ、杉田水脈を徹底批判し、原発タブーや創価学会に言及
昨日、本サイトでも記事にしたように、フリーアナウンサーの久米宏が4日のTBSラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』で安倍政権による東京五輪ゴリ押し開催を痛烈に批判したが、この放送回では五輪の話題とは別に、あの山本太郎参院議員がゲストとして登場。久米と一緒に、かなり踏み込んだトークを展開した。
山本太郎氏もTBSラジオ『久米宏 ラジオなんですけど』で激烈トーク!
そもそも山本といえば、本サイトでも取り上げてきたように、国会では他の野党議員が恐れて訊こうとしない鋭い質問を連発して話題になっているが、一方でマスコミからはほとんど無視されている。たまにテレビやラジオに出演しても、マイナーな番組であることが多い。しかし、今回はラジオとはいえ、久米宏という大物司会者の人気番組に登場した。いったいどういう話を繰り広げるのか、注目していたわけだが、山本と久米は冒頭からフルスロットル。いきなり、原発と東京電力タブーに切り込んだ。まず、久米から政治家になった理由について訊かれた山本が、原発事故によって「国」についての見方が一変したことをこう語った。「東電原発事故っていうのが自分の生き方が変わるきっかけになったことかもしれないですね。そのあと、国がどう対処するのかということに対して、あ、国は人々の命を守る気がないんだなって事柄にどんどん出会っていくわけですね。たとえば追加で被曝する限度みたいなものが、年間1ミリシーベルト以下に抑えるという話が、こどもたちも20ミリまでOKって話になったと。この数字はなんだったのかと調べてみたら、放射線管理区域の年間相当のかける4倍、これが20ミリだということに気づいて。あっ、なるほど、国とは形だけのものであって、たとえば目先のカネだったりとか企業との繋がりのほうを大事にするんだなってたことで、自分のなかで生き方が変わったというか。いままでの自分がメルトダウンしていくというか、メルトスルーしていくという状況なんですかね」すると久米は、自らマスコミ・芸能界に原発タブー、東電タブーがあることを指摘。山本との間でこんなやりとりを行った。久米「あのー、福島の原発事故が起きるずいぶん前から、有名な月刊誌だとか印刷媒体だとか、もちろんテレビもそうなんですけど、もう日本はカチっとした“あるシステム”ができていてね。東電というのは大スポンサーで。原発は安全だっていうキャンペーンもずーっとやってたんですよ。いろんな著名なタレントさんがそれに出て、原発の内部に立って笑ってる写真とかでキャンペーンやってきて。広告代理店も、もちろん芸能界で職を食んでいる人というか、生きている人たちも、原発に関してずっと流れがあったわけだから、つまり東電に対して、反旗を翻すようなことは絶対に言えないという土壌ができているなかで、山本さんが俳優さんだったのに『原発は危険だったんだ、いままでの東電のキャンペーンは嘘だったんだ』って言うのは、普通は言えなかったことだったんですよね」
山本「それ、ただ単に私の堪え性のなさというか(笑)。我慢できないタイプだったんで、我慢せずに言っちゃったら、やっぱり仕事はどんどんなくなっていくっていう現象が起きたということなんですけど」
久米「それはだから、原発事故を起こした後に(原発批判を)言っても仕事がなくなっていくという、この、なんて言いますかね、つながっちゃってる恐ろしさね。本当は、東電はあそこで悔い改めて、そんなことは全部なしにして、是とする意見は是とするべきだっていうふうに、生まれ変わるべきなのに、それがないんですね、この国は」
山本「ないですね。しかも、メディアとしても、そこらの企業が事故を起こしたわけじゃなくて、東電とかそういう大きな電力という絶対必要的なインフラを持つ権力がこのような事故を起こした場合には、間違いなくまた復活しますよね。しばらく静かにした後にっていうか、ことが落ち着いたあとには復活するだろうから、それはスポンサーとしてずっと続けられる話ですよね」
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核兵器のない世界へうねり
市民社会の共同さらに
原水爆禁止世界大会・広島 開会総会
核兵器禁止条約の発効と、朝鮮半島の非核化を求めるうねりが広がるなかで、原水爆禁止2018年世界大会・広島の開会総会が4日、広島市で開催され、全国各地から5000人(主催者発表)が参加しました。開会宣言した全労連の小田川義和議長は、核兵器禁止条約と南北・米朝の首脳会談は核兵器のない世界と朝鮮半島の実現にむけた大きなチャンスだと指摘。安倍政権はその流れに向き合っていないと批判しました。「逆流を押し返す力は市民社会の共同のたたかいだ」とのべ、「ヒバクシャ国際署名」、安倍9条改憲阻止の「3000万人署名」の成功を訴えました。冨田宏治国際会議宣言起草委員長(関西学院大学教授)が主催者報告しました。「総がかり行動実行委員会」の福山真劫(しんごう)共同代表が連帯あいさつし、「日本の平和運動・民主主義運動は分裂の時代から共闘の時代へと確実に新しいステージの上に立っている」と語り、「未来のためにともにがんばろう」とよびかけました。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の藤森俊希事務局次長があいさつし、広島市の松井一実市長のあいさつを政氏昭夫市民局長が代読しました。アイルランドの政府代表としてあいさつしたジェイミー・ウォルシュ外務貿易省軍縮不拡散局副局長は、「禁止条約は核兵器全面廃絶に有効な法的枠組みを定めた画期的な文書だ」と語りました。広島の被爆7団体の代表は、「私たちの核兵器廃絶への思いは広島の猛暑より熱い」と訴え、日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求めました。「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」の山本隆司事務局長が新基地建設撤回にむけた国際連帯と支援を訴えると、大きな拍手に包まれました。
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- 核兵器のない世界へうねり/市民社会の共同さらに/原水爆禁止世界大会・広島 開会総会
- 多様で壮大な行動を/国際会議が「宣言」採択
- 大阪 第50回保育合研始まる/子ども・親とつながろう/歴史引き継ぎ、バトン次代に
- 障害者差別なき社会に/全障研全国大会に2000人
- 宅地内の土砂 公費で撤去/広島 辻県議の要求に県が回答
- 学校用務員は正職員で/文科省に山下氏が要求
- 白タク解禁許さない/笠井・山添両氏 自交総連と懇談
- 参院選挙区予定候補駆ける/伊藤 岳 新 【埼玉=改選数4】/貧困・介護問題に注力
- なんだっけ/トランスジェンダーって?
- 農業つぶしを批判/紙、岩渕氏らJA北海道と懇談
- 原水爆禁止2018年世界大会・広島/全労連・小田川さんが開会宣言/共同で逆流押し返そう
- 原水爆禁止2018年世界大会・広島/冨田さんが主催者報告/核兵器廃絶が本流
- 原水爆禁止2018年世界大会・広島/広島市長のあいさつ代読/廃絶の思い、次の世代に
- 政府代表あいさつ/アイルランド 核禁止条約は画期的
- 政府代表あいさつ/ベネズエラ 完全廃絶が唯一の保証
- 政府代表あいさつ/キューバ 調印、批准を求める
- 日本被団協 藤森さんがあいさつ/世界で自らの体験訴え
- 総がかり行動実行委 福山さんが連帯あいさつ/共闘が未来ひらく
- オール沖縄会議 山本さん連帯あいさつ/新基地造らせない
- 被爆者の思い熱く/世界大会・広島 開会総会/核兵器禁止条約“国際署名を力に批准迫る”
- 国際会議 平和の流れ・禁止条約・9条守れ/労組・女性団体が決意
- 2018国民平和大行進/歌や拍手 集結集会 広島
- 辺野古「海上大行動」/“命の海”に土砂入れるな/「知事後押し」 浜・基地前で集会
- 西日本豪雨 施設損壊、乳量減…/愛媛・西予 酪農家「支援ほしい」
【中日社説転載】思い出そう ムーミン 週のはじめに考える
丸くてかわいらしいムーミン。作品が描く童話の底辺には、北欧の人たちが大切にしている寛容の考え方があります。今、思い出したい心です。「来館者第一号は日本人でした」フィンランドに昨年六月オープンしたムーミン美術館のミーナ・ホンカサーロ学芸員が開口一番、こう説明してくれました。
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2018080502000108.html
ムーミンシリーズの作者トーベ・マリカ・ヤンソンさんはこの国に一九一四年に生まれました。そこに開館した美術館=写真=は、関連作品が展示され多くの日本人が訪れる“聖地”になっているようです。
戦争の不安が生んだ
日本では愛らしいキャラクターとほのぼのとした世界を描いた作品とのイメージが強いですが、作品が生まれた背景には厳しい現実がありました。九作あるシリーズの第一作が出版されたのは四五年、第二次大戦中に書かれました。フィンランドも戦争に巻き込まれていました。「空襲におびえて創作意欲もなくなり、どうしたら心の平穏を保てるかを考えたとき童話の執筆を思い立ちました」美術館ガイド、常世田美喜子さんは語ります。恐怖と不安が生み出した戦争の影が作品なのです。第一作はムーミンたちが洪水に遭います。洪水は戦争の不安そのものです。ムーミンとムーミンママがムーミンパパを捜すストーリーは、父親や男兄弟が出兵し母子が残された当時の家庭の状況を反映しているようです。第二作は彗星(すいせい)が迫ってきます。彗星は広島、長崎の原爆投下の影響を受けているともいわれます。作品に通底する思いがあります。それは分け隔てなく他者を受け入れるという感受性です。ヤンソンさん自身はスウェーデン語を母語としたフィンランド人です。フィンランド語を使う人が大勢の社会では少数派です。だから弱い立場の人たちに視線が向く。作品には多くの種族が登場しますが、仲良しです。戦争を経験し、より一層その思いが作品に込められた気がします。注目する登場人物が第八作「ムーミンパパ海へいく」の魔物のモランです。シーツを頭からかぶったような姿で周囲に不気味がられています。モランを知る者はおらず誰も好きではありません。ムーミンも恐怖を感じていますが、交流することでモランの孤独感を理解し同情します。常世田さんは「お互いが歩み寄ることで誰もが分かり合えることを悟ることができる。それを表しています」。他者を受け入れ平等に接する精神は北欧に共通しています。支え合いの制度である社会保障にも生かされています。外国人も受けられる支援は同じです。残念ながら日本ではこの寛容さが失われつつあるように思えてなりません。
不寛容が社会を分断
非正規で働く人が増え正社員と所得格差が生まれています。生活保護受給者への風当たりも強まっている。貧困や孤立の先に子どもたちへの虐待が起こっています。しかし、貧困に陥るのは自己責任と切り捨てる気分が広がっていませんか。今と将来への不安から、人とかかわりを持つ余裕も関心もなくなっています。他者への無理解は社会の分断を生みます。分断が進めば、社会から支え合いの気持ちがなくなります。それは社会保障を支える基盤がなくなることでもあります。その北欧が今、寛容さを試される事態に直面しています。中東やアフリカなどからの移民が増えているのです。フィンランドやスウェーデンでは反移民を掲げる政党に一定の支持が集まっています。両国とも近く行われる国会議員選挙の最大の争点になりそうです。美術館には高さ二・五メートルの五階建てのムーミン屋敷のジオラマが展示されています。ヤンソンさんが仲間たちと毎週土曜の夜に集まって楽しみながら三年を費やして作ったそうです。「誰でも友達になれるというヤンソンの哲学を象徴しています」と常世田さんは言います。屋敷では多くの登場人物たちが楽しそうに暮らす。直面する困難を乗り越える力に満ちている。ムーミンを知る人はもちろん、知らない人の心の中にもムーミンは住んでいる。ただ、それは大きくなったり小さくなったりするのだと思います。大きくする心を持ちたい。思い出そう、ムーミン。