イタリアの風に吹かれて ~con te partiro~

前世(かこ)から未来(いま)へと紡がれし時の記憶
あなたと交わした約束の欠片を辿る遥かなる愛しき旅

五穀豊穣の感謝祭                                     神嘗祭の日に参拝して思うこと①

2013年10月20日 10時05分24秒 | 日々思い感じること

神宮参拝を決めた日は 偶然にも神嘗祭の日だった。

 前日の夜 都内から、ツアーバスに乗り、車中泊。
  早朝5時過ぎ、二見輿玉神社に着くまでの間、
  サービスエリアでは3度のトイレ休憩があった。

大勢の人達がひしめきあう場所はあまり好きではない。
というのも、見たくない場面に遭遇することが多いから。
    サービスエリアに限ったことではないが、
ご当地グルメの美味しそうな香りに惹かれた多くの人は
    気軽にそれらを購入するが 一口食べて 
       思ったような味ではなかった場合、
それが高価な食べ物ではないという気安さからなのか?
いとも簡単にゴミ箱に捨てている光景を目の当たりにする。 
  そんな時、他人事ながら 胸がキュンと痛くなる。
  
 世界のどこかでは、否、日本国内でも 食べたくても
   食べる事が叶わず餓死している人が沢山いる。
     そんな中、自分の意志で買った食物を
    体調が悪くどうしても食べる事が出来ない、
というのではなく単に「想像していた味とは違った」とか
  「美味しくない」からという身勝手な理由で躊躇なく
    ゴミ箱に捨てているのを目の当たりにすると
 失礼ながら身勝手な人なんだな・・・・と思ってしまう。
その場で捨てずとも自宅に持ち帰り捨てるのであれば
       結局していることは同じだと思う。
  それが友人の場合は、その人が普段表に出さない
 真の部分、その人の核を見てしまったような気がして
        何とも複雑な気持ちになる。
 
 人が生きる上で大事な食物を 日々どんな風に捉え、
 扱っているかを視れば その人が隠している本質や
 語らない人間性までもが時として如実に見えてくる。

     私は『残飯』という言葉は好きではない。
漢字は『残ったご飯』と表されるので柔らかく感じられるが
     命ある食べ物を 身勝手なご都合で残し
     ゴミとして捨てる事に変わりはないから。
   その食材が 自分の口に入るまでの経緯を、
 (大地の恵みを受け手塩にかけて育てられた事など)
     想像する感性や、命を頂いたことにより
繋がっている自分の『生』を 本当の意味で有難いと思い、
感謝する気持ちがあればポンポンポンポン何の迷いもなく、
 残飯として捨てする事は出来ないのではないかと思う。
 毎日、家庭で1つ食物を捨てること自体小さく見えても
     それを日々どの家庭でもしていたら・・・・
     自然破壊や温暖化について唱える前に
     私たちは もっと基本的なことに立ち返り、
    目を向ける必要があるように思えてならない。

  2013年10月17日 神嘗祭の日 (午前10頃)

      ~五十鈴川御手洗い場前にて~


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  伊勢神宮参拝の前日、歯科医院の帰りに立ち寄った
  バイキング形式のピザ屋さんでも 驚く光景を目にした。

   私の隣に座った5才位の女児を連れた母親は
カウンターに常時並べられた焼きたてピザ6~7種類に加え、
    3~4種類のパスタやサラダを大量に皿に盛り
         自分たちのテーブルに広げた。 
  凄い量だなぁ~、こんなに食べられるのかしら?と
     余計なことを思い何となく見てしまった。
 案の定、テーブルに乗ったピザやパスタは中々減らない。
  驚いたのはそんな中 新たなピザが焼きあがると
 母親は率先してまた、新しいピザやパスタを持ってくる。
  本来会話が弾むであろう、楽しい筈の親子のランチ、
 奇妙だったのは、母親は幼子に話しかけるでもなく
     モクモクと食べ続け ピザを取に行く時だけ
 満面の笑みで「はい、これも取ってきたよ~」と言う。

  自分の意志と責任で取ってきた温かな食べ物を
       食べきれないと判断したのか、
   はたまた現実逃避なのか、母親は次の瞬間、
   何の迷いも躊躇もなく、すでに空いている皿を
少し冷めた様な 手つかずのピザの上にポンと乗せた。

  彼女たちが帰った後 床に落としたわけでもない
  何の問題もない食べ物は残飯として捨てられる。
    
      必要以上の食物を取り続けたあげく
        平気で無責任に食べ残す・・・・・
こういう母親に育てられた子供の行く末が案じられた。

   海外や国内の一部の飲食店では以前より
     残した食物を持ち帰るシステムや
    罰金というシステムを取り入れているが、
  今後 多くの飲食店などでも食べ残しに対して
  自己責任の元、何らかのペナルティーを課すことや
    定食の標準のご飯の量でも 女性などが
  食べきれないという場合には 店内に貼り紙をし
   オーダーを取る際によそう分量を確認するなど、
     様々な工夫が大事と感じさせられた。
        当たり前に残した食べ物を
 平気で生ゴミの日に捨てることでカラスが集まり
  それをつつき荒らすカラスが悪いと言う前に
        人間側も基本的なことを
    考え直す必要があると思えてならない。

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      前日の全国的な台風を感じさせない
  どこまでも清らかに澄んだ 五十鈴川御手洗場