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またしてもファン・ハールの策士ぶりが話題になっている。
準々決勝、コスタリカ戦。0-0で延長戦となったが、1人余した交代枠を延長後半16分でこともあろうにGKの交代に費やした。
オランダの名門アヤックスの正GKでもあるシレッセンからクルルに交代。PK戦を見据えていることは明らか。なんでもシレッセンはPK戦でシュートを1本も止めたことがないとか! それが本当かどうかはともかく、結果的にこの采配がずばりあたりコスタリカのPKを2本も止め、準決勝に導いた。
こういうのは結果得ではない。わたしのよく見るプロスポーツではMLBではよくこれに似たようなことをやる。ベースボールは統計と確率のスポーツでもある。
調子よく投げてたピッチャーを左バッターと見るや左投手に替える、とか、そういう細かなことを次々繰り出してくる。結果はかならずしもうまくばかりは行かないが、「最善を尽くした」ということではある。できる手は全部打った、と。
サッカーでもさまざまなデータを持っているだろうし、それをもとに戦略を組み立てるのは当然だが、ファン・ハールのように振舞う監督はやはり多くはないのであって、その発想力や決断力はやはり素晴らしいんじゃないかと思う。こと勝ち負けという点では。好きかどうか、楽しいかどうかはまた別かもしれないが。
とはいえ、サッカーにしろ、勝つため、優勝するため、という目的はみな同じであって、勝った時の喜びは何より代えがたい。ファン・ハールとクライフは正反対(ファン・ハールはリアリスト、フライフはファンタジスタ)と言われるが、今回のオランダの好成績にはクライフも称賛のコメントをしているそうだ。
強いけど、あまり面白くないサッカーというのもある--まあ好みの問題化もしれない--けれど、まずは勝たないと話にならないというのも重い事実だ。