MとAのミュージカル・ラン日記 ♪♪♪

音楽を聴きながら走る市民ランナーのブログです。ランと音楽以外のスポーツについても書きます。今は大谷翔平に夢中です!

第6回FAIRY TRAIL びわ湖高島トレイルランニングinくつき(2019)無事完走のご報告。

2019-08-04 | トレッキング、トレラン

 遅ればせながら無事完走のご報告

 あれからもう1か月が過ぎた。本当に時間の経つのが速すぎて恐ろしいほどだ。

 「2019 "FAIRY TRAIL" びわ湖高島トレイルランニングinくつき」なんとか完走を果たすことができました。制限時間9時間半の中、8時間45分余り。応援していただいた方、大会関係者のみなさん、地元のご協力に感謝いたします。

 当日は生憎の雨。車を飛ばして2時間弱。第2駐車場の泥濘の激しさにテンションが下がった。「大丈夫かな」。さっさとエントリースして是が非でも第1駐車場に停めることをおすすめします。第2駐車場はバスで会場へ向かうというややこしさだが、第1ならもう会場の真ん前。大きな差だ。

 スタートまで。

 バスを降りてすぐトイレが見えたので、まずは寄っておく。エントリーに間に合うように駐車場を出る最後のバスなので余裕はそれほどなかったが、ほぼ荷物を預けるだけだし、トイレは重要だ。

 しかし、そこから受付場所の体育館までは実はけっこう遠かった。場所もよくわからず天空の湯の受付で訪ねて慌てて向かった。鏑木さんのMCがスピーカーを通して会場に流れていた。テンションが上がる。受付して荷物を預ける。

 表に出て鏑木さんを探す。いたいた。なんと言ってもトレラン界のレジェンド。だがテレビなどでも気さくな人柄が伝わってきていた(レース中は別だが)その通りのリラックスした感じで、いつものように楽しそうに写真なんか撮っていた。

 この大会は鏑木さんがプロデュースしている。前夜祭は鮒寿司など地元のごちそうも振る舞われ鏑木さんとの交流もできたはずで、もちろん参加したかったが、そのためには宿泊しなくてはならない。仕事の都合もあったし、今後の参加レースの計画上断念せざるを得なかった。またチャンスはあるだろう。

 鏑木さんもテントを出て、すぐ前だけどスタートゲートの横でMCを続けていた。

 ロードのマラソン大会に比べると和気藹々。我先に前に並ぼうとするのは優勝・入賞を狙うほんの一握りのランナーのみ。スタート8分前。

 コース

 私が参加したのはロングコース約40km。累積標高2500m。私にはそれなりにハード。正直言って完走できるかどうか五分五分だと思っていた。というのも、初トレランレースだった湖南十二坊が22km・累積標高1600mだったのだが、そのきつかったこと。特に山登り区間が私にはとてつもなくきつかった。登山経験豊富とおぼしき女性ランナーの何人もが息も切らさずに腰の後ろに手を組んで登って行った。かなりの驚きだった。

 距離が約2倍。累積標高は約1.5倍。制限時間も十二坊の5時間に対してフェアリートレイルは9時間半とほぼ倍。要するにあのきつさのレースをもう1本続けて走るイメージなのだ。今年から60kmのスーパーロングコースも新設されたそうで、本当の猛者達はそちらにエントリーしているに違いない。

 ガーミンの操作を誤る

 9時半。いよいよスタート。ここで1つめの失敗。ガーミンのモードをレースにするのを忘れてしまった。トレランでは止まることが多いし、急な上り、ましてや今回のように泥濘で容易に上れない、下りられないコースではもう数限りなくオートポーズで時計がストップすることになる。

 そして2つめの失敗。気が付いてレースモードにしたのはいいが、スタートボタンを押し忘れるという失態。そんなわけでタイムも距離も何が何だかわからなくなってしまった。

 スタートから約4.5kmで時計は止まったままだ。ここまでのラップ。

5'15 4'26 5'32 6'53 18'46(0.47km) 

Total: 4.47km 30'53 6'55/km 高度上昇171m

 ちょうど山に入ったところだ。9:30~10:01。時計が止まっているのに気づいて(つまり足を止めたということだが)ガーミンをリスタートしたのが10:21。時計は20分間止まっていたことになる。

 ちょっと方向が違ってて2つの地図をどう結びつけるかややこしいが。上の写真地図の赤いマークがゴール。つまり1枚目の写真地図のスタート=緑マークと同じ場所である。

 こちらのラップは次の通り。

19'59 12'56 11'56 19'46 26'37(0.53km)

19'23 17'35 12'56 18'00 19'27

19'56 11'23 34'52 26'58 31'13

21'44 19'42 14'34 29'21(0.14km)

14'43 11'49 10'55 13'34 18'50 

9'36 9'30 7'01 12'51 7'44 6'05(0.90km)

Total: 28.57km 7:52'53 16'32/km 高度上昇1902m

 とアップしてはみたが、さてこれをみて何かわかるかというと、もう何が何だかわからない。

 20分時計が止まっていたことで、まずゴールから振り返ってみるしかないが、なぜか間に2回途中でラップボタンを押している。押した記憶はないので、転倒時などに誤って押したか。さらにロングコースは約40kmとなっているので記録されていない区間が約7kmとなるわけだが20分で7km走れるわけがなく、気圧計を装備していない私の630では山ではかなり正確さを欠くことになっているようだ。

 ということになると、そもそもオートラップに余り意味がなくなる。およその距離が明確になっているエイドごとにラップ撮る方がむしろ意味がある。

 あるいは気圧計を備えた、ガーミンなら945、935、645あたり、スントならスント9バロなどを買うしかない。ちなみに私が以前使っていた910XTJ も調べたら気圧計を搭載していた。バッテリーも20時間だったはず。ただ、みちびきに対応している割には衛星捕捉が遅い。それはまあ場合にもよるが多少大きな気持ちで待てば良いとして、データアップがスマホ(とりわけiPhone)に対応していない点は今や致命的だ。なんとかANT+で飛ばせないかと調べたけど、iPhoneはとにかく無理みたい。

 PCに飛ばさないとならない上、このガーミンのソフトの機嫌が安定しなくて、データをみるだけで疲れてしまうことがままある。ひょっとしたら私のPCやWi-Fi環境に問題がある可能性もないではないけれど。

 Android端末の方はアプリを入れて、変換コネクターを用意すれば可能性があるのでやってみるつもりだ。

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 雨の影響

 終始雨は降ったりやんだり。時折強くなることもあったけど雷が鳴るようなことはなかった。前日も激しい雨が降っていたはずで、一時は開催自体も、あるいは60kmのスーパーロングの短縮も検討されていた。

 そういう状況だったから地面は概ねぬかるみがひどく、4km過ぎ山に入って後は、急な上りでは着いた足が滑って踏み直すようなこともしばしばだったし、下りでは半分くらい滑って転んで降りるしかなかった。滑るとわかってても行くしかないような急傾斜も多くて、全身どろんこまみれ、10回以上は転倒した。 これは当日も雨が加わって後半の方がひどかったけれど。

 女性ランナーはもちろん小柄な人が多いから、上りも下りも男以上に大変だったと思う。前を行く女性が、思い切って坂を下りる勇気、雪そりで雪面を滑り降りるように(もちろんそりはない)向かっていく姿は若干痛々しくもあった。まあでも、そんなことは余計なお世話だったろう。彼女たちのたくましさには今回も驚かされっぱなしだった。

 前半、第4エイドまでの23km。

 スタートからのロードは、先に記した通り4分台のラップだったり、まず飛ばしすぎた。山に入って早々5~6kmひたすら登り。

 細かいことは正直もうよく覚えていない。ただ、やっぱり、トレランをやるにための山練習が全然できていないので山登りの多いレースではてきめんにきつくなる。

 トレランレースの好ましいところ

 トレランのいいところは「自由」なところだと思う。山ではまず走り続けることはできないし、トップ選手だって時には休んだり、装備をし直したり、エイドでは給水・給食、トイレや着替えなどさまざまにやることもあり、すなわちそれは休息の一部でもある。

 だから、歩いたり、止まったり、休んだりする気持ちのハードルは下がり、戦略も含めてランナーの自由度はフルマラソンなどに比べると遙かに大きい。素晴らしい景色に出会えば、それを眺めたり写真を撮ったり。

 フルマラソンでは、ファンランと決めたランナーでなければそうしたことはしないが、トレランではタイムや順位を狙っていても、そうしたこともOKだ。

 トレランレースで一番きついこと

 一方、まだわずか2度目のレースではあるけれど、トレランできついのは、距離がわかりにくいので、後どれくらい自分が頑張れば良いのかもう一つわからないままレースを進めなくてはならないことだ。

 もちろん、試走をしたり、コースをしっかり頭に入れて臨むなりすれば良いのかもしれないとは思う。トレランではもちろんコースに1kmごとの距離表示などないし、コース次第でペースも大きく変動する。また、先にも書いたとおり、ギアも精度の高いもの(=値段も高い)を使わないとGPSウォッチの表示も当てにならない。

 フルマラソンなら、多少の起伏があるコースでも、基本は走れるし、極端なペース変動もない。距離もほぼ正確に把握できるから、今何km走っていて、あと何km走れば良いか考えながらペース配分することができる。

 エイドごとには残りの距離を確認することもできるが、エイドの数も限られており、エイド間が長いので、手探りで進まざるを得ない。

 第4エイド(実際には2つめのエイド)

 第2エイド(23km地点)に2時頃(スタート9:30。制限時間9時間30分)到着。着いた途端に完全に息が上がっていた。手前までは大したことなかったのに。途中の下りで、泥濘に突っ込むように倒れたときに、手や腕にいくつか切り傷ができた。その治療をいすに座って受けている時、すぐ近くのいすに座っていた女性ランナーが後半のコースについて説明してくれた。治療してくれていたドクターとやりとりしていて、おそらく私の息の上がり方が尋常でなかったので「ここでやめるのも1つの勇気ですよ」なんて言ったからだ。

 彼女は気分が悪くなったということで昨年完走したのだが今年はここでリタイアを決めたそうだ。

 彼女の話では、ここからはスタート後と同じ感じで結構きつい一気の上り。この登りを休みながらでもクリアできれば、時間的にもなんとかなると思う、と。

 目の前には、たぶん転んで打ち所が悪かったのだろう、1人動けなくなっているランナーがいて、しばらくの治療後ストレッチャーに乗せられ、救急車で搬送されていった。

  自分も転んで一回顔を泥の中に突っ込んだ。左から落ちたのでその時の打撲か、何度もバランスを崩し、身体を引き戻そうとした時に左肋骨周辺の筋肉を肉離れしたのか、とにかく左の心臓下あたりが少し痛かった(レース後さらに痛みが増したが骨折ではなさそうなだし、仮に骨折でも、医者に行ってもレントゲンを撮って---しかもレントゲンでは骨折かどうかわからないことも多い---湿布を出されるだけだから様子を見ている。今となっては後半よく走れたと思う)。
 彼を見送ってすぐに、「2時半までに出てください。制限時間ですよ。あと3分!」とスタッフが大きな声でエイドにいる選手達に伝えた。まだ沢山の選手がエイドでうだうだとしていた。自分もここに30分くらいいたことになる。

 正直リタイヤも頭をよぎったが、なぜか「鏑木さんがゴールで待っててくれるしな」という考えが頭に」浮かんだり、今まで出走したレースでリタイヤしたことが一度もないことを頭をよぎった。

 行けるところまで行ってみよう。ライトチェックを済ませてゆっくりと走り出した。 ガーミンの操作を2度誤ったことで、タイムも距離もよくわからなくなっていたが、ここで0から時計を動かせば少しは役になったなと走り始めてから後悔した。

 後半17km。


 エイドを出るとすぐに、小川をジャブジャブと上流に向かって歩くコースが仕掛けられていた。簡易的な階段が設えられていて、そこを登ってコースに復帰する。楽しかったけど靴の中がもちろんびしょ濡れになり、ナメができたりしないか若干心配になる。

 コースに復帰して再び山登りまで、数百メートル舗装路を走る。スタッフなのかサポーターなのか女性が二人突き当たりにいて「ええっ、走ってるの。すごい!ナイスラン!」なんて声を掛けてくれた。ちょっと嬉しかったが、あまりにも大したことじゃなくて小っ恥ずかしく、照れ隠しに「きついなあ」なんて言葉を返した。

 その上り。理由はわからないが、上りのコツを掴んだみたいに、きついけどうまく登っていけてる感覚があった。 前半の登りに比べて傾斜はきついくらいだったようだが、膝に手を置いて登っていくコツでも掴めたかのように思えた。

 だいたい、制限時間3分前に関門スタートということは、もう全力で頑張らないと次の関門をクリアできないのだと思っていた(そうでもなかったようだ。マラソンとは違うんだな)。 だから飛ばした。走れそうなトレイルは頑張ってできるだけ走った。

 次のエイドまで5kmと聞いたので、残りは12kmのはずだが、その第5エイドで聞いたら残りは13kmだという。1kmくらいの差はトレイルでは気にしないということのようだ。

 最後の第6エイドまでは第5エイドから7km。ゴールまでのラスト6kmはほぼフラット。ただ、鏑木さんは「最後に50mだけ上り(下り)のトラップ?(スタート前のMCでたしかそう言っていた)がある。50mだけね」と嬉しそうに語っていたから、フラットなんて事もなさそうだとは思っていた。

※上の3枚の写真は15:15~15:20に撮影したコース。森の中を走るところもあるが、崖沿いなどはシングルトラックがほとんど。

 先にも書いたが下りでも自分の力から言えば結構飛ばした。

 イクワタ峠(そんな名前とは今まで知らなかったが)を登り切った25km以降一人のランナーにも抜かれていないと思うし、おそらく10人以上は抜いたと思う。

 ところで第4エイドを出て上りの途中で、足がつりそうになって切り株に座って休んでいたら、ご夫妻とおぼしき2人のランナーが下りてきた。けっこうみんな休んだりしていて周りに数人のランナーがいた。どうされたんですか?と近くのランナーが声を掛けたら、奥さんが夜のレースが苦手なので下りてきたのだという。私の様子を気遣ってくれて薬ありますよ、と漢方薬を差し出してくれた。早速頂き、それを合図に再び上りに挑み、薬のお陰か、その後足がつりそうになることはなかった。お名前ももちろんわからないがお礼をお伝えしたい。

 暗くなる前にゴール。

 最後は余力を持ってゴールした。それが不思議。といっても後半辛うじて記録の残ったガーミンによればキロ6くらいだったみたいだが。
 レース中半分くらいはガスに包まれていただろうか。確かに妖精が彷徨い出てきそうな森だった。
 ゴールで待ち受けていた鏑木さんにハイタッチして軽くインタビューを受けた。どうでした? ぬかるみがひどくてきつかったです。それにゴール前のあの上り。鬼かと思いました。そう答えたら、鏑木さんは、いたずらがばれた子どもみたいに少し困ったように、しかしやはり楽しそうに笑っていた。

「でも楽しかったです」

「晴れているときのトレイルも走ってもらいたいな。来年もまた来てください」。

 もちろん「また来ます」と答えた。

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 てんくうの湯に入ってから帰ろうと、着替えてコースの最後の下り坂を登っていった。まだ、制限時間まで20分以上あったから何人かのランナーがゴールを目指して駆け下りてくるのにすれ違い、エールを送った。

 温泉は大変な混雑で身体もスムーズには動かないしいささか大変だったが、第2駐車場へ向かう最後のバスに乗り遅れるわけにはいかない。本当に時間がなくて、さっと頭と身体を洗って、そそくさと露天風呂につかって、上がらざるを得なかった。ちょっと残念だったけど、泥だらけだったので風呂に入れただけでも有り難かった。

 このレースでも、スタッフの親密さや元気に助けられたし、ともに走ったランナー達のマナーの良さや礼儀正しさも感じられて、こうした気持ちよさもまたトレイルレースの特長だと改めて確信した。

 関係者の皆さん、地元の皆さん、たいへん世話になりました。次回もし出ることがあったら、今度は前夜祭にも参加したいなあ。

 ITRAのポイントゲット?!

 このレースではITRA(国際トレイルランニング協会)のポイントを申請する予定になっている。そのポイントは距離(km)+累積標高(m)/100で算出される「キロメートル・エフォート」で決まるそうだ。

 今大会のロングコースなら40km+2500/100=75。これを下表に当てはめると3ポイントに相当するようだ。ポイント初ゲット(!)。ところで、国内最大のトレイルレースUTMFの出場資格は過去2年で3レース合計で12ポイントが必要なのである。ちなみにUTMBなら15ポイントないと走る資格ももらえない。出るだけでも大変なことなのだ。

<おしまい>

 
 

 


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